アジアカップ2015

【日本代表】コミュニケーションは密に リラックスした空気が向上心を掻き立てる

カテゴリ:日本代表

寺野典子

2015年01月05日

「パスの精度は本番までの1週間で改善できる」

「本番までに目に見える違いを期待してもらっていい」と、本田はそう手応えを語った。 (C) Getty Images

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 それでも、ピッチの中で選手が言葉を交わす機会は多かった。やろうとしているプレーが成功しなくても、イメージは共有できているのかを確認し、意図をすり合わせていく。そういう作業が活発に行なわれていたことは、本番に向けてポジティブな材料だろう。
 
 本田は「無駄なミスがいくつかあった。それを減らすことで、次のステップへ行けるんじゃないかと思います」と試合を総括し、パスの精度は本番までの1週間で改善できると、そう話した。
 
「もう少しゴール、あるいはビックチャンスを増やしたかったというのが、本音と言えば本音ですけどね。それでも悲観する必要はないと思います。うん。あぁでも満足はしちゃいけないかな。出し手とのコニュニケ―ションが足りていない。それが今日感じたこと。チームで一緒にやる時間は少ないですし、普段の練習からそういうところを要求していきたい」
 
「ただ、個人的にはもっと、(パスを)出しとけばよかったと(チームメイトに)思わせる動き出しを増やすことに集中すべきだと思っている。もっとコンディションを上げて、その回数、質を上げていきたい。ミランと比べて、日本語が通じる分、解決スピードも速いんじゃないかなと思うので。残り1週間、少なくとも目に見えるような違いは期待してもらっていいんじゃないかなと、そう思うんですけどね」
 
 試合が終わった後も、選手はグラウンドに残ってコミュニケーションを取っていた。ともにジョギングをしながら手振りをまじえながら言葉を交わしたり、座りこんで話す選手の輪も自然と生まれた。
 
「基本的には自由ですね」
 アギーレ体制下では初招集で、この日は交代で出場した清武は、そのサッカーの印象をそう表現した。
 
“自由”だからこそ、チームとしてコンセンサスを取り、それを磨きあげていく責任を、選手一人ひとりがさらに強く自覚しているのかもしれない。
 
 重圧に苦しんだブラジル・ワールドカップと比べると、いい意味でリラックスした空気が漂い、選手たちの向上心を掻き立てているように見えた。
 
取材・文:寺野典子(フリーライター)
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