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計117名が参加。トライアウトの舞台に立った2人のベテランCBは“契約満了”という現実に何を思ったのか?

カテゴリ:Jリーグ

原山裕平

2019年12月18日

今季も松本の最終ラインを統率した飯田真輝は「『これで松本を離れるんだな』ということだけですね」

今季も松本の主軸として最終ラインを統率した飯田だが、シーズン終了後に契約満了となった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 あいにくの雨模様となった2日目で、ひときわ目についたのは飯田真輝だった。187センチの巨漢CBは、持ち前の強さと高さを生かして相手チームの攻撃を封じていく。恐れを知らないシュートブロックを何度も見せるなど、経験に裏打ちされたプレーで最終ラインを引き締めた。

「他の選手には失礼かもしれないですけど、楽しかったですし、いろんなことを学べた時間でした」

 プレーを終えた飯田は、晴れやかな表情を浮かべてそう振り返った。

 2010年に当時JFLだった松本に加入した飯田は、J2昇格と二度のJ1昇格に貢献したチームの最古参であり、クラブの象徴的な存在である。今季はチーム3位の29試合に出場。松本はJ2降格という結果となったが、自身は「すべてを出したと思いますし、自分の中では一番良かったと思う」と納得のいくパフォーマンスを示せたという。しかし、シーズン終了後に待ち受けていたのは、契約満了という現実だった。

「あまり考えていなかったですけど、満了になったことについて、クラブに対して『なんで?』とは聞いていないし、満了という事実は変わらない。だから契約満了と聞かされた時に何を思ったかと言ったら、『これで松本を離れるんだな』ということだけですね」

 9年半在籍したクラブを離れざるを得ない悔しさはもちろんあるだろう。しかし、飯田はその事実を受け入れて、前を向く。

「僕は1年間ずっとアピールし続けてきました。もっといえば9年半、手を抜くことなくアピールしてきた。そのなかで来年は必要ないという評価を下された。しっかりとアピールしてきた結果なので、悔いはないです」

 常にアピールする姿勢は、このトライアウトでも変わらなかった。
「自分が入ったらこういうことができるというのは、見せられたと思います」

 34歳のベテランに、果たして吉報は訪れるだろうか。

 髙杉も飯田も、ともにJリーグ通算出場試合数は、300を超える。培ってきた経験こそが財産だ。まだまだやれる――。その想いを胸に、トライアウトの舞台に立った。そこに、契約満了という言葉に滲みがちな悲壮感はない。むしろ、これから訪れる新たな未来を待ち望んでいるようだった。

 二人のベテランCBの戦いは、まだ終わらない。

取材・文●原山裕平(スポーツライター)

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