1975年4月19日の欧州選手権(EURO76)予選ポーランド戦で「アッズーリ」のユニホームを身に纏い、いきなりフル出場を果たしたが、最初の1年はベンチで戦況を見つめる時間の方が長かった。
78年アルゼンチン・ワールドカップ予選が行なわれていた77年、監督に就任したエンツォ・ベアルツォットの下でレギュラーに定着し、本大会では全7試合でスタメンを飾り、一度も途中交代はなかった。
この大会、イタリアの前評判は高くなく、アルゼンチン、フランス、ハンガリーとの1次リーグでは敗退も予想されたが、結果は3戦全勝の首位通過。個の力がうまく融合し、大会屈指の好チームと評価され、そのなかでジェンティーレは、アントニオ・カブリーニとともに、今後のイタリアの守備陣を牽引するであろう期待のニューフェースとして称賛された。
決勝進出を期して臨んだ2次リーグでは息切れ状態となり、オランダの後塵を拝し、3位決定戦でもブラジルの軍門に降ったイタリアだったが、ジェンティーレはハードスケジュールにも耐え、高パフォーマンスを維持してみせた。
その2年後、自国開催のEURO80でイタリアは期待された優勝に手が届かず(4位)、国民を失望させた。4試合でわずか2得点と悲惨だった攻撃陣とは対照的に、守備陣は2失点と奮闘。全試合フル出場のジェンティーレは、ここでも抜群の堅さを発揮し、存在感を示した。
そして迎えた82年スペイン・ワールドカップ。イタリアは、ポーランド、ペルー、カメルーンとの1次リーグでは3戦全て引き分けに終わり、わずかな得点差で辛うじて突破を決めるというありさまだったが、ジェンティーレはガエターノ・シレアとともに、世界のジャーナリストが選ぶ1次リーグのベストイレブンに選出されている。
そして2次リーグ。アルゼンチン、ブラジルとの“死の組”に組み込まれ、前回王者アルゼンチンとの初戦を迎えるに際し、ジェンティーレはベアルトォット監督にディエゴ・マラドーナのマーク役を直訴、試合では20回にもおよぶファウルで“神童”を封じ込め、2-1の勝利に大きな貢献を果たしてみせた。
これに対し、アルゼンチンのセサル・ルイス・メノッティ監督は「ピッチで行なわれたのはサッカーではなかった」と不満を語ったが、ジェンティーレは「我々はワルツを踊っているわけじゃない」と一蹴。“被害者”マラドーナについても、「真剣勝負においてどう戦うべきなのかを分かっていない」と斬り捨ててみせた。
そして圧倒的不利が予想されたブラジル戦では、ジーコをターゲットに捉えて密着。鋭いターンで振り切られてアシストを許したものの、ユニホームを破くほどのハードマークで、それ以上の仕事を許さなかった。ここでも、多くのメディアから批判を受けたものの、勝者はイタリアであり、ジェンティーレだった。
準決勝ポーランド戦は累積警告で出場停止となったが、決勝の西ドイツ(当時)戦ではピエール・リトバルスキーを委縮させるほどのマークを披露し、ついに世界王者の一員となった。
さらにこの試合では後半、素早いリスタートから右サイドでボールを受け、低い弾道のクロスをゴール前に入れてパオロ・ロッシの先制点をアシスト。この大会、冷酷な守備者に徹していたジェンティーレが、決勝戦では攻撃でも重要な仕事をこなしたのだった。
賛否両論を巻き起こしながらも、大会のベストイレブンに入り、世界中のメディアや元選手から「世界最高のストッパー」と称された男は、84年まで代表選手としてプレーし、キャプテンマークを巻いた5月26日のカナダ戦でラストマッチを迎えた(個人成績は71試合出場・1得点)。
84年はユベントスに別れを告げた年でもある。ここからフィオレンティーナで3シーズンを過ごした後、87年にピアチェンツァに移籍。翌年夏に長い選手生活の終焉を迎えた。
引退後は指導者に転じ、2000年からはイタリアのユース代表を率い、アントニオ・カッサーノやアルベルト・ジラルディーノといったタレントの成長を助け、04年にはアテネ・オリンピックに出場。伝統的な堅守と組織が融合した強力チームを作り上げて臨み、実に68年ぶりのメダル(銅)を母国にもたらした。
「ジェンティーレ」とはイタリア語で「優しい」「礼儀正しい」「親切」という意味。現役時代にはそのイメージから程遠かった彼も、ピッチを離れてから久しい今では、誰もが認める紳士として尊敬を集め続けている。
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メーカー|NewsTech Inc.
配信日|配信中(2013年2月14日より)
ジャンル|サッカー・シミュレーション
価格| 基本プレイ無料(アイテム課金制)