高校時代の恩師を驚愕させた“事件への対応”「オーラがあった」

浦和戦は終盤の83分に先制。87分に勝負を決める追加点でHonda FCが2対0で金星を掴んだ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

23日の準々決勝では、J1で首位を走る鹿島と激突。果たして、再びジャイアントキリングを起こせるか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
実直に取り組む姿勢は変わらず、西武台高の守屋保監督は「プレーも日常生活も正しい判断ができる子」と振り返る。ヤンチャな選手もいたが「言い分を聞いて、導いてくれた」と話す。全国高校総体出場の際には、バスに試合会場と別会場へ連れて行かれる“事件”に遭遇。そこで松本は「走って行きます」と申し出た。守屋監督は「『試合ができねーよ』となってもおかしかくない。それを出させないオーラがあった。ビックリしたよ。『走ったら間に合います』って」。なんとかバスが手配でき、事なきを得た西武台は15年ぶりベスト4の躍進を見せた。
西武台の同期でJ2水戸ホーリーホックのFW清水慎太郎も「誰にも気を遣わず、モノが言えるし、言い方にもキャプテンらしさがあった」との松本評。総体4強、選手権8強になれたのは「松本がキャプテンだったのがすごく大きかった。昔からバランスを取るタイプ。派手なプレーではないが、チームには欠かせない存在」と友を語る。
水戸が天皇杯3回戦で敗れた浦和に勝ち、「松本らしいプレーをしているんじゃないか。埼スタのアウェーで勝つのは大きな意味を持つ。そこに同級生が出ているのはすごい刺激がある。頑張んなきゃいけない」。清水は10月14日のJ2リーグ柏レイソル戦で、キャリアハイを更新する今季6点目をマーク。チームは違えども、切磋琢磨の関係が続く。
西武台の同期でJ2水戸ホーリーホックのFW清水慎太郎も「誰にも気を遣わず、モノが言えるし、言い方にもキャプテンらしさがあった」との松本評。総体4強、選手権8強になれたのは「松本がキャプテンだったのがすごく大きかった。昔からバランスを取るタイプ。派手なプレーではないが、チームには欠かせない存在」と友を語る。
水戸が天皇杯3回戦で敗れた浦和に勝ち、「松本らしいプレーをしているんじゃないか。埼スタのアウェーで勝つのは大きな意味を持つ。そこに同級生が出ているのはすごい刺激がある。頑張んなきゃいけない」。清水は10月14日のJ2リーグ柏レイソル戦で、キャリアハイを更新する今季6点目をマーク。チームは違えども、切磋琢磨の関係が続く。
Honda FCの次の相手はJ1で首位を走る鹿島アントラーズだ。10月23日に戦う鹿島には、昨年の天皇杯2回戦で1-6と完敗。松本は「ボコボコにやられたのでリベンジしないと」と雪辱を期す。「活躍を楽しみにしている」とメールを送った守屋監督の下には決意がこもる返信が届いた。その守屋監督には忘れられない、心に響いた松本の行動がある。西武台のキャプテンとなり、新チームスタート時に仲間に掛けた言葉。
「ウォーミングアップから日本一になってやろう」
今もまた、松本は日本一へと突き進む。目指すは天皇杯の頂点だ。
「優勝したいですね。笑い事かもしれないですけど、周りからしたら。でも、アマチュアの企業チームでもやれるんだってところを見せたい」
取材・文●松澤明美(フリーライター)