またしてもプレーオフ敗退… 戦えなかった千葉、ベテラン山口の悔恨

カテゴリ:Jリーグ

細江克弥

2014年12月08日

5年に及ぶJ2の戦いでチームは想像以上に疲弊。

降格から今季で5年が経過し、昇格プレーオフでの敗退は3年連続。千葉の前途には暗雲が……。 (C) SOCCER DIGEST

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 この日も山口は、感情を押し殺して取材エリアに現われた。しかし発するメッセージは、いつもよりずっと少なかった。
 
「皆さんが見て分かるように、ウチは戦っていない。それを何とかできなかった自分が悔しい」
 
 それから少し言葉を続けて、「すいません」と頭を下げた。
 
 山口をはじめ、山口慶、佐藤勇人、兵働昭弘らJ1を知るベテラン、さらに世界を知る森本貴幸が力を振り絞って引っ張ってきた千葉は、おそらく、来シーズン以降の世代交代を余儀なくされるだろう。
 
 今シーズンもクラブ生え抜きの井出遥也などが頭角を現わし、レギュラー争いに加わった。そこには希望も含まれるが、一方で、J2の舞台に身を置き続ける中で「J1を知らない若手」がピッチに立ち始めたことも意味している。チームの進化を促すなら、彼らの変化に期待するより他ない。
 
 しかし5年間に及ぶJ2の戦いは、想像以上にチームを疲弊させている。時間の経過とともに、頼れるベテランの体力は落ちる。彼らが「次こそ」というモチベーションを維持するのは決して簡単ではない。彼らが努めてきた「J1仕様のメンタリティー」を植え付ける作業は、チームが若返るほど難しさを増す。
 
 山口が訴え続けてきた「戦う姿勢」の変革は本当に起こるのだろうか。このチームに足りない「たった一つのこと」の実現に疑問符がついてしまうほど、5年目のJ2で迎えた結末のショックはあまりにも大きい。
 
取材・文:細江克弥

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