J1優勝レースに伏兵あらわる!! リーグ5連勝と波に乗るセレッソを無視できない理由

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2019年09月29日

今後のスケジュールを見れば、ますます無視できなくなる

チームを指揮するロティーナ監督(右)。見事に戦術を浸透させている。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 たとえ押し込まれる展開でも安心して見ていられたのは、早々のリードがあっただけではなく、守備組織が安定して機能していたからだろう。

 藤田はさらに言う。

「相手にボールを持たせないようにするなら、僕らボランチがもっと前に出られた。ただ、その分後ろが2対2(味方2CBと相手2トップ)になるリスクがある。うちはそういうリスクを取らないサッカーなので、あまり食いつきすぎず、しっかりボランチが中に絞って守った。そういう意図があったので、ボールを持たれていても、別にやられている感覚はなかった」

 巧みに試合を進めた大阪ダービーの快勝で、選手たちはさらに自信を深めたはずだ。チームの調子は簡単には崩れないだろう。

 さらに、今後のスケジュールを見れば、ますますC大阪の可能性を無視できなくなる。

 次節の鹿島アントラーズ戦を除けば、北海道コンサドーレ札幌(7位)、松本山雅FC(17位)、湘南ベルマーレ(14位)、ヴィッセル神戸(9位)、清水エスパルス(13位)、大分トリニータ(8位)と上位陣とのゲームがないのである。ルヴァンカップも天皇杯もすでに敗退が決まっている点も、リーグ戦に集中できると考えれば、むしろ好都合に映る。
 
 それに5連勝しても、選手たちには決して慢心はないことが分かる。

「すべて勝点3を取らないと、上との差が縮まらない。ひとつずつひとつずつ、良い準備をして、自分たちの役割をこなす。今日みたいに、あと7試合良い準備をするだけ」(木本恭生)

「あと7試合しか残っていないけど、毎試合勝てるようにしないといけない。他のチームも勝つだろうから、もちろん簡単ではない。この5試合のようにチーム一丸となって戦っていく」(マテイ・ヨニッチ)

 11月には現在右ハムストリング筋損傷で離脱している司令塔の清武弘嗣も復帰予定だ。そうした様々な要因が噛み合えば、残り7試合で奇跡を起こせるかもしれない。

 そのためのファーストステップ――鹿島との次節は、今季最大の山場になるかもしれない。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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