国民の高まった期待に応えてこそ、真のセレソンブラジルだ
ブラジル人にとって、プレーは「娯楽」だと言うがピッタリだ。
一方で、楽しむためには何をすべきかということも、今回のブラジル代表は理解していた。切り替えや相手ボール時の守備ポジションを守るといった地味な仕事がしっかりとできていたからだ。ブラジルはそこに忠実さが生まれ、素早い守備への切り替えによって数的優位を作り、相手のボールを奪い取った。
準決勝で当たったアルゼンチンとの差は、準々決勝の時点で明らかだった。攻撃の好きな、攻撃でリズムを掴むブラジルのサッカーが、それをするために大事な事を実行し始めたのである。
ブラジル国民のセレソンへのこだわりは少し違う。勝ち方の美学を持っている。50年代から70年のペレの時代、メキシコ・ワールドカップ優勝の時は前線の選手は全員、クラブに帰れば10番を着けていた。大げさなことを言えばGK以外の全員がゲームメーカーができる選手。そんなインテリジェンスとテクニックのある選手たちが奏でるフットボールを望んだ。
94年のアメリカ・ワールドカップでは、ドゥンガをキャプテンとして優勝したが、代表チームとしての国民の評価は低かった。逆に82年スペイン・ワールドカップでは、グループステージでアルゼンチンに勝利しながらも、イタリアに引き分けなら得失点差で上回るという条件の中で2-2からイタリアに3点目、ロッシにハットトリックを許し、2-3で敗退した。しかし、未だこのチームが最高だと言う人もいる。
ジーコ、ソクラテス、ファルカン、 トニーニョ・セレーゾの黄金のカルテットは負けはしたが、国民に夢と誇りを与えるサッカーだったのだと思う。
そんななかで、このコパ・アメリカの優勝は、どのようにブラジル・サッカーの発展に繋がっていくのであろうか?
2002年にワールドカップ優勝を飾ってから17年間の月日が経ち、その間ブラジルはワールドカップを掲げることができていない。2022年のカタール・ワールドカップでブラジルはカップを獲ることができるだろうか?
コパ・アメリカでブラジルが優勝したのは、僕にとっては当たり前の出来事だ。
この技術とアイデアとイマジネーションを持った選手たちが4-2-3-1の布陣でまとまり、迅速な切り替えによって守備をする。ファーストディフェンダーを徹底し、速いアプローチを掛ける。奪ったマイボールは簡単には取られない。
個の力があるブラジルがグループになって、「規律と献身さ」を持ちながら戦えば、ほとんどの世界大会を獲ることになるだろう。それは他国がブラジルに勝つために、ブラジルになろうとはしてはいけないと努力してきたサッカーだ。
ブラジルが学んだことは、他国(2010のスペイン、2014のドイツ)がブラジルに見せつけてきたことなのだ。
一方で、楽しむためには何をすべきかということも、今回のブラジル代表は理解していた。切り替えや相手ボール時の守備ポジションを守るといった地味な仕事がしっかりとできていたからだ。ブラジルはそこに忠実さが生まれ、素早い守備への切り替えによって数的優位を作り、相手のボールを奪い取った。
準決勝で当たったアルゼンチンとの差は、準々決勝の時点で明らかだった。攻撃の好きな、攻撃でリズムを掴むブラジルのサッカーが、それをするために大事な事を実行し始めたのである。
ブラジル国民のセレソンへのこだわりは少し違う。勝ち方の美学を持っている。50年代から70年のペレの時代、メキシコ・ワールドカップ優勝の時は前線の選手は全員、クラブに帰れば10番を着けていた。大げさなことを言えばGK以外の全員がゲームメーカーができる選手。そんなインテリジェンスとテクニックのある選手たちが奏でるフットボールを望んだ。
94年のアメリカ・ワールドカップでは、ドゥンガをキャプテンとして優勝したが、代表チームとしての国民の評価は低かった。逆に82年スペイン・ワールドカップでは、グループステージでアルゼンチンに勝利しながらも、イタリアに引き分けなら得失点差で上回るという条件の中で2-2からイタリアに3点目、ロッシにハットトリックを許し、2-3で敗退した。しかし、未だこのチームが最高だと言う人もいる。
ジーコ、ソクラテス、ファルカン、 トニーニョ・セレーゾの黄金のカルテットは負けはしたが、国民に夢と誇りを与えるサッカーだったのだと思う。
そんななかで、このコパ・アメリカの優勝は、どのようにブラジル・サッカーの発展に繋がっていくのであろうか?
2002年にワールドカップ優勝を飾ってから17年間の月日が経ち、その間ブラジルはワールドカップを掲げることができていない。2022年のカタール・ワールドカップでブラジルはカップを獲ることができるだろうか?
コパ・アメリカでブラジルが優勝したのは、僕にとっては当たり前の出来事だ。
この技術とアイデアとイマジネーションを持った選手たちが4-2-3-1の布陣でまとまり、迅速な切り替えによって守備をする。ファーストディフェンダーを徹底し、速いアプローチを掛ける。奪ったマイボールは簡単には取られない。
個の力があるブラジルがグループになって、「規律と献身さ」を持ちながら戦えば、ほとんどの世界大会を獲ることになるだろう。それは他国がブラジルに勝つために、ブラジルになろうとはしてはいけないと努力してきたサッカーだ。
ブラジルが学んだことは、他国(2010のスペイン、2014のドイツ)がブラジルに見せつけてきたことなのだ。
今回、優勝はしたものの、ブラジルの戦いぶりには、まだまだ甘さを感じたのも事実だ。だが確実に国民の期待は上がった。
コパ・アメリカは、まだプレッシャーは小さい。国民の高まった期待に応えてこそ、真のセレソンブラジルだ。
僕は、日本に一時帰国した。家に着いて最初にやったことは、DAZNの録画放送を見ることだった。
セレソンブラジルが喜ぶのはまだ早い。喜び過ぎはいけない。期待し過ぎる国民のために、喜び過ぎないで期待に応えてほしい。
小さな声で「おめでとう!」
2019年7月8日
三浦泰年
コパ・アメリカは、まだプレッシャーは小さい。国民の高まった期待に応えてこそ、真のセレソンブラジルだ。
僕は、日本に一時帰国した。家に着いて最初にやったことは、DAZNの録画放送を見ることだった。
セレソンブラジルが喜ぶのはまだ早い。喜び過ぎはいけない。期待し過ぎる国民のために、喜び過ぎないで期待に応えてほしい。
小さな声で「おめでとう!」
2019年7月8日
三浦泰年