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「善戦」のウルグアイ戦でも終盤はサンドバッグ状態に…日本が抱える積年の課題に解決策はあるのか?

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2019年06月23日

ポゼッションを使えなければ、試合終盤は受けっぱなしになる

 とはいえ、後半のパワープレーを受け続ける展開は、もう少し減らせないものか。今の日本に空中戦の耐性があると言っても、さすがに食らいすぎ。攻め込まれ、セットプレーが増えれば、66分に冨安がヒメネスに競り負けたCK等の失点リスクも上がる。
 
 後半のパワープレーに対し、どうアプローチするべきか。守備面では今回、トップレベルの皮膚感覚を味わったことで、次はより高く最終ラインを保てるかもしれない。特に後半、ペナルティエリア内で空中戦を行なう場面があまりにも多かったが、その位置を外へ追い出せば、脅威はかなり減る。
 
 一方、攻撃面のアプローチはどうか。日本は自陣でボールを奪い、縦にカウンターを仕掛けた。長い距離を走った後、失敗してボールを失う。自陣へ下がる。また5分攻められっぱなし。後半の終盤にもなれば、お互いに疲労の色が濃いため、一度高い位置へ人数をかけられると、サンドバッグ状態に陥りやすい。日本がリードした試合、あるいは同点の状況ではこうした展開がよく起きるが、ウルグアイ戦も同様だった。

 ロングカウンターで攻め切ってしまうのがいいのか? あるいは、一旦ポゼッションして立て直すほうがいいのか?

 縦に攻め切ってゴールを奪えれば理想だが、そうならなかった時のダメージは大きい。ロシア・ワールドカップのベルギー戦、後半の西野ジャパンも、リードした状況でオープンな打ち合いを演じてしまったし、思い返すとハリルジャパンが先制した試合の後半も、ロングカウンターの失敗と、長いリトリートを繰り返すことが度々あった。
 
 もう少しコントロールできないものか。敵陣へ行ったら、一度ボールキープし、バックパスして立て直す。ポジションを整える。息も整える。そして、日本が5分押し込む状況にする。試合をコントロールするために、ポゼッションを使えなければ、このウルグアイ戦のようにパワープレーを受けっぱなしになる。
 
 オープンに打ち合うだけではなく、コントロールする選択肢を持てるか。後半のゲームマネージメントは、何ジャパンにかかわらず、日本代表にとっては積年の課題になりつつある。
 
取材・文●清水英斗(サッカーライター)
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