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【浦和】大槻新監督がもたらした“最初の変化”。川崎戦は大きなターニングポイントになる

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2019年06月02日

川崎戦がひとつの転機になる理由が、競争の熾烈化にある

途中出場した19歳の荻原。ビハインドを覆そうと奮闘した。(C)SOCCER DIGEST

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 大槻新監督がもたらした最初の変化は、チーム内競争の活性化だろう。

 川崎戦では、大卒ルーキーの岩武克弥をデビューさせ、ボランチにはプロ2年目の柴戸海を起用し、世代交代を推進。さらに、宇賀神友弥やマルティノスといったバックアッパーに甘んじていた選手を先発に復帰させるなど、13節のサンフレッチェ広島戦から先発メンバーを5人も入れ替えた。

 スタメンは選手自身も分からなかったという。槙野智章は「メンバーが分からない状況を作りました。実際、今日のスタメンは前日練習から大きく変わっていた」と明かしている。
 
 また毎試合同じようなカードを切っていた交代策も変わった。森脇良太以外には、19歳の荻原拓也や、リーグ8試合ぶりとなる杉本健勇を投入していった。
 
 オリヴェイラ体制ではレギュラーの14人程度が固定されていた。それが低迷の原因かはさておき、少なからずマンネリ感が生まれていたのは確かだ。監督交代の理由のひとつに、中村修三GMは「結果にフォーカスを当てさせ過ぎた。世代交代をしていこうという話をしていたが、ある程度固まったメンバーでいってしまった」ことを挙げている。
 
 ポジション争いの構図を一度リセットしたことで、チームが活気を取り戻したのは、槙野の「監督が代わってどの11人が先発で出るか分からない状況を作ったことは、チームの中にすごく良い刺激が入った」というコメントからも分かる。
 
 川崎戦が、ひとつの転機になる理由が、そのポジション争いの熾烈化にある。柴戸が出足の素早い寄せでピンチの芽を摘めば、岩武は相手のドリブルに翻弄されながらも、豪快なアップダウンを繰り返した。宇賀神も安定した働きを見せ、マルティノスも持ち前のストライドの大きなドリブルを度々披露した。
 
 サブだった選手が奮起したことで、この試合でベンチだった山中亮輔、エヴェルトン、そしてメンバー外となった長澤和輝や右膝を負傷中の柏木陽介ら元々レギュラーを担った選手が燃えないわけがない。実際に途中出場の森脇が値千金の同点ゴールを奪ったのは、そうした精神面の影響は小さくないだろう。今後はさらなる競争の激化が期待できるのだ。
 
 マンネリ感を払拭しつつある一方で、大槻監督が次に着手するのが、ようやく戦術面である。川崎戦後には、今後の課題として「戦術的な積み上げ」を挙げている。“大槻流”を落とし込むには、代表マッチウィークでリーグ戦が中断するこの期間は打ってつけだろう。
 
 果たして約2週間後の鳥栖戦では、どんな改革を見せてくれるのか。浦和の命運を握る新監督の次なる一手に注目したい。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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