逆風を跳ね返す雑草魂があった。
グループステージ突破を振り返ると、やはりメキシコ戦の完勝は大きかった。ただ、その要因を探ると、「皮肉なもので、初戦にうまく勝っていたらきょうのような状態にはっていないかもしれないですよね。苦しみながらなんとか追いついた、もっと俺たちやらなきゃいけないよ、そういったものがこの試合に向けて、いろんなもののバランスが取れたんじゃないかな。今思えばですよ」と影山監督が言う通り、エクアドル戦の反省を活かしたものであり、初戦の失敗がなければ好ゲームになっていなかったかもしれない。
このように逆風に立たされ、力を発揮できる雑草魂を備えているチームと言える。それは、選手個人に目を向けても同じ。初戦のエクアドル戦で先発落ちした藤本寛也は「一戦目出れなくて、相当悔しくて、もっと自分が入ったらやれるのになと見ていて思っていた」そうで、その気持ちで奮起してメキシコ戦では2アシストを決めて、3-0の勝利に貢献した。
満足に選手を選べないなか、“死の組”と目されていたグループBを2位通過に導いた影山監督の手腕は称えられてしかるべきだ。エクアドル戦のハーフタイムで檄を飛ばして流れを変え、メキシコ戦でもきっちりと修正をした。さらに、「毎日、選手の顔色とかトレーニング状況、ピッチでの状況を見て」判断し、前述の藤本の例のように、選手をマネジメントしてきた。
このように逆風に立たされ、力を発揮できる雑草魂を備えているチームと言える。それは、選手個人に目を向けても同じ。初戦のエクアドル戦で先発落ちした藤本寛也は「一戦目出れなくて、相当悔しくて、もっと自分が入ったらやれるのになと見ていて思っていた」そうで、その気持ちで奮起してメキシコ戦では2アシストを決めて、3-0の勝利に貢献した。
満足に選手を選べないなか、“死の組”と目されていたグループBを2位通過に導いた影山監督の手腕は称えられてしかるべきだ。エクアドル戦のハーフタイムで檄を飛ばして流れを変え、メキシコ戦でもきっちりと修正をした。さらに、「毎日、選手の顔色とかトレーニング状況、ピッチでの状況を見て」判断し、前述の藤本の例のように、選手をマネジメントしてきた。
ただ、決勝トーナメントに向けて看過できない問題点もある。
まずは、田川と斉藤の負傷離脱だ。両者ともにイタリア戦で、前者は足を、後者は肩を痛め、無念の帰国となった。第3戦で2トップを組んだアタッカーを同時に欠いたのはあまりにも痛恨だ。
さらに、郷家友太、宮代大聖、藤本寛也は別メニュー調整が続いていたため、コンディションが万全とは言い切れない。徐々に状態は良くなっているようだが、決勝トーナメントに問題なく出場できるかは、現段階で定かではない。
決勝トーナメント1回戦の相手はグループFを2位で通過した韓国に決まった。否が応でも盛り上がる日韓戦に向けて、台所事情は相当に苦しい。
ただ、メンバー選考から始まり、大会中の逆風にも何度も打ち勝ってきた。これまでと同様に、影山監督のマネジメント力でこの困難も乗り越えられるはずだ。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)