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「決断は正しかった」リバプールの絶対的エース、サラーのキャリアを追う――チェルシーでの冷遇、転機となったイタリア移籍【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

弓削高志

2019年05月30日

「移籍金は安すぎた」とロマニスタは嘆き

セリエAの名うてのDFたちを苦しめたのが、サラーの高速ドリブルだ。インテル時代の長友佑都とのマッチアップは見応え十分だった。(C)Getty Images

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 チェルシーに籍を置いたまま、15年の夏にレンタルで加わったローマでは、初年度から公式戦42試合で15得点・6アシストを叩き出す活躍ぶりでチームのシーズンMVPに輝く。そして、ついに完全移籍を果たした16-17年シーズンにも19ゴールを上げ、大車輪の働きを見せた。

 ローマ時代のサラーは、当時インテルに在籍していた日本代表DF長友佑都とも3度マッチアップしている。右ウイングのエジプト代表FWがボールを持って仕掛けようとすれば、密着マークで追いすがる長友が低い重心で喰らいつく。両者のサイドでの攻防は見応えがあった。

 欧州屈指の右ウイングとしての評価を得て、サラーが17年夏にリバプールへ移籍したとき、ロマニスタ(ローマ・ファン)たちは大いに落胆。1年後、彼がプレミアリーグのタイ記録となる31ゴールを上げ得点王になると、移籍金4200万ユーロ(約55億円)は安すぎた、と嘆きはさらに大きくなった。
 
 昨シーズンのCLセミファイナルで、リバプールがローマと対戦した時のことだ。サラーは古巣相手に大暴れし、2ゴール・2アシストを決めた。全力を尽くして、移籍先で成長した姿をかつてのファンに見てもらうことが、彼なりの恩返しだった。

 そして、ロマニスタたちもその意気を感じ取ると、恨み節をこぼすこともなく欧州の頂点を目指すかつてのアイドルへエールと拍手を送った。

 現役最後の2シーズンをともに過ごしたローマのレジェンド、フランチェスコ・トッティはこの春、サラーについてこう語っている。

「どんな選手でも別れは寂しいものだけど、モモ(サラーの愛称)とはウマが合っていたから、移籍が決まったときはとりわけ辛かった。だけど、彼のような選手はトップレベルでプレーするべきだ。リバプールに行ったサラーの決断は正しかった」

 かつての盟友や戦友たちが欧州中から見守っている。信義に篤い男は、CLファイナルという大舞台で、彼らの期待に報いようとするに違いない。

文●弓削高志
 
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