定まらないイニエスタの活用法…"サンペール外し"はひとつの解決策だ

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2019年04月30日

「何が最善なのかは、これから見つけていかないと」(山口)

キーマンになり得るのは三田。豊富な運動量でイニエスタをサポートできる。写真:徳原隆元

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 神戸は前掛かりになっていた終盤にようやく1点を取り返したものの、イニエスタへの深刻な依存が浮き彫りになったと言える。
 
 イニエスタにマークが集中した時に、いかに攻撃を組み立てていくかが課題だろう。ただ、イニエスタを経由しない攻撃パターンを構築するのもいいが、あえてこの司令塔を中心に据え続けるべきではないだろうか。
 
 そのための、ひとつのヒントになったのは、68分から途中出場した三田啓貴だ。イニエスタと並列に並ぶインサイドハーフのポジションに入ると、持ち前の運動量と推進力を発揮。攻撃を活性化させるだけでなく、イニエスタについていたマークを引き付けるうえでも、存在感を示した。実際、82分に生まれた古橋亨吾のゴールは、まさに三田とイニエスタの連係から生まれている。
 イニエスタにプレースペースを与えるために、献身的な上下動で相手を翻弄できる三田はキーマンになり得る。セルジ・サンペールが加入する前のように、三田とイニエスタをインサイドハーフに置く形にするのは一手だろう。
 
 ふたりの1列後ろでアンカーを務めた山口は言う。「タマ(三田)はそういう前にいく力はあると思うので、それをうまく活かさないといけない。チームにとって何が最善なのかは、これから試合をやっていくなかで見つけていかないと。もっとうまくできるところはいっぱいあると思う。ここで下を向いていても仕方ないので、前だけ見て、次に向けてやっていくしかない」。
 
 迷走中のチームを救うのは、イニエスタ以外にいないだろう。このスペシャルなタレントの能力を最大限に引き出すためにも、サポート体制を万全にしたい。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
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