【日本代表】打っても、打っても入らなかったコロンビア戦。攻撃不振の原因はどこに?

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2019年03月24日

気になったのはボランチのシュート数

ボランチの山口らがミドルシュートで相手に揺さぶりをかけるべきだったか。写真:サッカーダイジェスト

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 気になったのは、ボランチコンビの柴崎岳と山口蛍にシュートがなかった点だ。相手を揺さぶるなら、ボランチのふたりがミドルを打ってプレッシャーをかけるべきだが、その役割をコロンビア戦で担っていたのは2列目の中島と堂安だった。これでは攻撃に厚みが出ないだろう。要するに、コロンビア戦では仕掛けや崩しの局面で堂安と中島の個人技に頼り過ぎていたのだ。彼らに依存した、ある意味単調な攻撃を跳ね返すのは、コロンビアにとってはそう難しくないミッションだったかもしれない。
 
 どちらかと言えばコロンビアのペースになった後半、日本は香川真司を投入(65分)してもゴールを奪えなかった。香川がトップ下に入ったことで、南野拓実が1トップを務める形になったが、この南野が後半はシュート1本と低調だった。最前線で構えるアタッカーがこうなると、攻撃に迫力は出にくい。
 
 乾貴士や小林祐希もピッチに入った試合終盤はボールこそ繋げるが、良い形でエリア内に進入できない。サイドチェンジを試みたり、細かいパスワークで局面打開をトライしてみたりしたアクションそのものは決して悪くなかったものの、ここでも「ゴール前に来たボールさえ弾き返せば問題ない」というようなディフェンスを敷いたコロンビアのほうが一枚上手だった。
 
 やり方はどうあれ、この日のコロンビアは試合巧者だった。香川も言う。
 
「90分の中に良い時間帯と悪い時間帯があるので、(その悪い時間を)どう凌ぎ切るかが非常に大事。ホームゲームだからこそみんながイケイケになってしまうところは僕も経験しているし、理解できるんだけど、コロンビアみたいな相手だとこういう展開でも彼らは点を取る。前半あれだけ悪くても、後半にあれで1点取って勝てば彼らが強いとなるわけで、あれこそアウェーでの戦い方というか、そういう意味で学ぶべき点は多かった」
 
 0-1。試合運びの質も、攻撃のクオリティも、このスコアが如実に物語っている。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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