【J Inside Story】湘南・大竹洋平――二度目の大怪我を乗り越えた小さなファンタジスタの復活秘話

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2014年08月30日

「やっと戻って来たな……」

「実力は分かっている」と、曺監督が大竹に寄せる信頼と期待は大きい。 写真:田中研治

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 7月31日に担当医からお墨付きを得た大竹は、8月6日から練習に完全合流。5日後の練習試合(東京ヴェルディ戦)で45分間プレーすると、その後の試合に向けた練習でも手応えを得て、27節の栃木戦で待望のメンバーリスト入りを果たした。
 
 その栃木戦、3-0のリードで迎えた83分。9か月間止まっていた時計の針を動かす時が、ついにやって来る。
 
「今までの感謝の気持ちをすべてピッチでぶつけて来い!」

 曺監督にそう言って送り出された大竹が、サイドラインに姿を現わすと、アウェーの地まで駆け付けた湘南サポーターから大歓声が沸き上がる。
 
「やっと戻って来たな……」

 武富孝介と交代し、一礼してピッチに足を踏み入れた大竹は、限られた時間のなかでも積極的にボールに絡んで仕掛けようという姿勢を見せた。
 
 結局、決定的なチャンスは作れず、「10分でもピッチに立つからには、なにか仕事をしたいという気持ちがあったので悔しい気持ちはあります」と言いながら、「怪我をしたのは辛いことでしたけど、こうしてピッチに戻って来られて、待っていてくれる人、喜んでくれる人がたくさんいたので、(復帰の瞬間は)本当に幸せでした」と充実の表情を浮かべた。
 
 ベンチからその光景を見守った親友の岡田も、「復帰は刺激になったというか、洋平のリハビリしている姿、サッカーができない時の様子を間近で見てきたので、自分のことのように嬉しいです」と語り、喜びを分ち合った。
 
 栃木戦後、中2日で天皇杯3回戦の大宮戦(87分から出場)、さらに中3日で28節の磐田戦(71分から出場)に出場し、8月25日には横浜FCとの練習試合で復帰後初めて90分間(45分×2本)プレーした。
 
「乗り越えたと言ってもまだ復帰したばかり。ここからが勝負」(小川氏)だとはいえ、「ゲームフィーリングはまだまだなところがありますけど、実力があるのは分かっているので、あとはゲーム体力だけ。90分初めてやらせましたが、そういうところで自信をつけてやってもらえれば」と曺監督は期待を寄せる。

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