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「タクが四中工で得点王を獲った頃からはより一層…」日本代表の兄に抱き続けた弟・浅野雄也の強烈な想い

カテゴリ:大学

長沼敏行(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年12月20日

「タクが四中工で得点王を獲って、準優勝した頃からよりいっそう……」

駒大戦ではスピードを活かす場面はさほど多くなかったが、FKや的確なつなぎでチャンスを作った。写真:徳原隆元

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 試合は開始3分、駒澤大に先制を許したものの、これで大阪体育大も目が覚めたか、徐々にハイテンポな攻撃を繰り出してペースを掴んでいく。前述したとおり、浅野も正確なフリーキックや球際での強さを活かしたボール奪取でチャンスを演出した。
 
「あそこ(失点)からチーム全体で声を出して立て直せたのは、今年一年このチームが本当に成長した部分かなと思うんです。ただもちろん自分たちだけで、ゲームの中で立て直せたのは素晴らしいですけど、そこからもうひとつ追加点とか逃げ切る部分であったり、追い越す部分であったり、そういうところが課題というか、もっと磨かなあかんとこかなと思います」
 
 結局チームは、林尚輝のゴールで追いついたが、追加点を奪いきれず1対2で敗戦。浅野自身もリードを奪われた61分に交代を告げられ、不完全燃焼のまま大学最後のピッチを退いた。
 
 大学での4年間は自身のサッカー人生にどんな影響を及ぼしたのか――。
「いろんな部分で成長できたと感じています。プレー面だけでなく、人としても成長できた4年間だったと思います」
 
 そう語った浅野も来季からは、プロとしてのスタートを切る。比較の対象とされ続けてきた兄ともプロフットボーラーとしては、同じ立場となる。
「比べられて、別に嫌というか、見返したいという感じだった。もう本当に。周りから比べられ始めたのは(兄の)タクが四中工で得点王を獲って準優勝した頃から。それからはより一層タクに負けたくないという気持ちが強くなりましたね。2コ上だし、(年が)近ければ近いほどやっぱり負けたくないんで(笑)」
 
「絶対に負けたくない」というスピードとドリブルのキレを携え、浅野はプロの舞台でいかなるパフォーマンスを見せるのか。「大卒なんで、即戦力になれるように開幕からスタメンを狙ってアピールします」という水戸の新人アタッカーに注目だ。
 
取材・文●長沼敏行(サッカーダイジェストWeb)

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