天皇杯制覇まで一歩及ばず…仙台の渡邉監督が覚えた危機感と伸びしろ

カテゴリ:Jリーグ

小林健志

2018年12月10日

「正直言うと今年は全然手応えがなかった」。指揮官が本音を告白

渡邉監督は「これくらいやることができるというものを、最高の舞台で表現できたと思います」と成果を語った。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 だが、指揮官はこうも語る。
「正直言うと今年は全然手応えがなかったです。昨年の今頃は来年どうなるのだろうという楽しみ、手応えを感じていましたが、今は危機感しかありません。ここからどうやってレベルを上げていくのか。課題が山積しています」
 
 それでも渡邉監督は「怖れずに、強気にしっかりポジションを取って、相手を食いつかせて、ボールを動かして相手を動かせば、これくらいやることができるというものを、最高の舞台で表現できたと思います」とこれまでの積み上げの成果を語る。
 
 そして、この日はシュート0本に終わったジャーメインに関しても「対峙した相手が代表クラスの選手で、肌で感じたものがたくさんあると思いますが、これをどうやって克服していくのだろうという伸びしろしか感じません」と成長へ大きな期待をかける。西村拓真のCSKAモスクワ移籍後、得点力不足に苦しんだが、ジャーメインの成長により今後への期待は膨らんでいる。また、ベテラン富田晋伍と入れ替わるような形で椎橋も成長するなど、若手の成長が著しいのも好材料だ。
 
 来季以降は決勝で見せたような3バックと4バックの90分間での併用をより柔軟に行なえるようにし、さらにプレー精度を突き詰め、若手の底上げを図っていくことになるだろう。今季はタイトルに手が届かなかったが、天皇杯決勝での戦いぶりからは、そう遠くない未来に、より輝けるチームになる姿がほのかに見えた。善戦に満足せず、さらに戦術や選手一人ひとりの技術を研ぎ澄ますことで、J1では決して潤沢な資金を持たない仙台も明るい未来を切り開けるのかもしれない。
 
取材・文●小林健志(フリーライター)
【関連記事】
【天皇杯決勝 採点&寸評】浦和1-0仙台|堅実な試合運びで12年ぶりの戴冠!決勝点の宇賀神以上に輝いたのは?
イニエスタの“衝撃”初ゴール動画に大反響!! J公式の「バズゴール」1位は世界絶賛のビューティフル弾!
【セルジオ越後】夢があればいいってもんじゃない! 天皇杯とJ1参入プレーオフに覚えた違和感
「中国と中東には行かない」バイエルン退団を決めたロッベンが断言。ではJリーグ参戦の可能性は…
「歴代最多勝点」のペースを維持するユベントス、他にも塗り替えられそうな欧州5大リーグの記録は?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ