ラスト3試合で12得点・1失点と抜群の強さを披露
そうした取り組みが功を奏して、終盤戦は「点の取れないチームから、取れるチームになってきた」(東俊希)と手応えを感じるレベルになっていく。最終節、ピンチが訪れた時間帯を身体を張って耐え抜き、チャンスをしっかり決めて6ゴールを奪っての大勝に、桂は「これまでの集大成です」と力強い言葉を発していた。
Jユースカップや高校選手権予選による中断期間が開けた時点で、首位は京都U-18だった。広島ユースは「後半戦は最高のスタートを切れたのに、その後は波に乗れなかった。Jユースカップも負けて、ある意味、瀬戸際に追い込まれた。腹をくくって挑んだラスト3試合だった」(沢田監督)が、優勝に王手をかけたあとの2試合で10失点と大崩れしてしまった京都U-18に対して、広島ユースは3試合で12得点・1失点。1年を振り返れば調子のよくない時期もあったが、大崩れしなかった安定感が優勝につながったと言えるだろう。
取材・文●雨堤俊祐(サッカーライター)
取材・文●雨堤俊祐(サッカーライター)