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「親友」を唸らせた会心の先制点。梅崎司が古巣相手に見せた輝きは、浦和サポの心にも風を吹かせた

カテゴリ:Jリーグ

轡田哲朗

2018年11月26日

4月の浦和戦が「実は自分にとってのターニングポイントだった」

 4月に浦和のホームで対戦した際、梅崎はベンチスタートだった。リードした試合終盤に投入される際、曺貴裁監督に「気を使ってもらってすいません」と声を掛けたのだという。一方で、梅崎は優勝したルヴァンカップの決勝後「実はその浦和戦が自分にとってのターニングポイントだったんですよ」と話していた。そして、そこから半年以上が過ぎた浦和戦は、チームを引っ張るリーダーとして迎えたものだった。そうした心境の変化を、殊勲の男はこう語る。
 
「あのアウェーの浦和戦があって、もっと成長したいという想いも強くなったんです。そこからスタメンを取れるようになって、浦和を相手にベルマーレの梅崎として見せることができたと思う。自分が来た意味は、仕掛けてゴールをすることだと思っているので」
 
 浦和では大きな負傷も繰り返したが、そのたびに不屈の闘志で立ち上がってきた。そこには、「どんな状況でも応援してくれるサポーターのありがたさを感じてきたんです」という想いがある。湘南への移籍発表は1月に入ってからで、その直後に自身の著書が発売になったイベントをさいたま市内の書店で行なった際には、集まった浦和サポーターに涙ながらにその報告をしていた。そしてこの日、湘南のホーム最終戦のセレモニーが終わった後で人もまばらになった浦和のゴール裏へ向けて、それでも律義に頭を下げている姿があった。
 
 梅崎が引き寄せた勝利で、湘南は最終戦の名古屋グランパス戦を引き分けてもJ1残留を決められる有利な立場を手にした。それでも「とにかく、守りに入らないこと。守備をしている中でも挑戦者の精神を失ってはいけない。個人としてもゴールを決める意志を貫きたい」と、眼光は鋭い。
 
 常に最善の準備を怠らず、そのうえで向上心を失わない。サッカーという競技の求道者とも言えるような空気を身にまとう梅崎が古巣相手に見せた輝きは、湘南のサポーターだけでなく、浦和のサポーターにすら清々しいものを感じさせたのではないだろうか。
 
取材・文●轡田哲朗(フリーライター)
 
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