キルギスの守備状況に対して放った森保監督の一手は実に効果的だった
2か月後には、アジアカップがUAEで行なわれるが、「アジア」と一括りにした大雑把な情報は、国際大会の魅力を損なわせる。実にもったいない。
また、「対アジア」ではなく、「対キルギス」として試合を見ると、後半の選手交代によって一気に試合が動いたことも容易に理解できる。
試合の序盤に機能した一定のパターン。つまり、山中亮輔と室屋成を高い位置へ上げたサイド攻撃や、原口元気や伊東純也の個の仕掛け、飛び出し。これらにキルギスが慣れてくると、日本の攻撃は手詰まりになった。
また、「対アジア」ではなく、「対キルギス」として試合を見ると、後半の選手交代によって一気に試合が動いたことも容易に理解できる。
試合の序盤に機能した一定のパターン。つまり、山中亮輔と室屋成を高い位置へ上げたサイド攻撃や、原口元気や伊東純也の個の仕掛け、飛び出し。これらにキルギスが慣れてくると、日本の攻撃は手詰まりになった。
決してキルギスの守備が完璧だったわけではない。前述のとおり、人に釣られるマンツーマン傾向が強いため、センターバックが自分のポジションに穴を空ける場面がかなり見られる。しかし、そのスペースを突く連係、連動が生まれず、そのまま停滞感となった。
59分、森保一監督は動く。
杉本健勇→大迫勇也、伊東→堂安律、三竿健斗→柴崎岳と3枚替え。これで試合は劇的に変わった。大迫が下がってスペースの穴開け作業を行ない、そのスペースを堂安が使っていく。中島翔哉や南野拓実ではなく、連係プレーでマンツーマン守備の隙を突くのがうまい堂安を先に入れたのは、象徴的な采配だ。さらに縦パスの意識が強いボランチ、柴崎も投入した。
キルギスの守備状況に対し、非常に効果的な一手だった。できればスタメンの選手で、ここまで解決できれば良かったが。相手を見ることで、試合の状況は解決される。また、より面白く観戦することもできるのではないか。
文●清水英斗(サッカーライター)
59分、森保一監督は動く。
杉本健勇→大迫勇也、伊東→堂安律、三竿健斗→柴崎岳と3枚替え。これで試合は劇的に変わった。大迫が下がってスペースの穴開け作業を行ない、そのスペースを堂安が使っていく。中島翔哉や南野拓実ではなく、連係プレーでマンツーマン守備の隙を突くのがうまい堂安を先に入れたのは、象徴的な采配だ。さらに縦パスの意識が強いボランチ、柴崎も投入した。
キルギスの守備状況に対し、非常に効果的な一手だった。できればスタメンの選手で、ここまで解決できれば良かったが。相手を見ることで、試合の状況は解決される。また、より面白く観戦することもできるのではないか。
文●清水英斗(サッカーライター)