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次々に逸材を見出す湘南の敏腕スカウト!牛島真諭が明かす鳥栖時代に発掘した天才・鎌田大地の獲得秘話

カテゴリ:Jリーグ

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2018年10月12日

2度のチャンスを逃してきた鎌田になぜプロ入りの道が切り開けたのか

1年目から活躍し、3年目を迎えた昨夏にフランクフルト(ドイツ)へ移籍。今季はシント=トロイデン(ベルギー)で大車輪の働きを見せている。(C)SOCCER DIGEST

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 ただ、そこで鎌田はアピールに失敗する。本来のプレーを見せられないうえに、あいさつの声が小さいという理由などからピッチ外も含めて評価を得られかった。そうした状況を見た牛島はクラブに掛け合い、もう1度練習に参加させた。

「高校生は1回の練習参加では判断できないから、練習試合に呼ばせてくださいといったんです。冬の選手権予選とプレミアリーグの間の中断期間に一度呼んだんですけど、そこでもインパクトを残せなかったんですよね」(牛島)
 
 2度目のチャンスも活かせなかった鎌田。目を掛けていた牛島も今回ばかりは諦めるしかないかに思えた。
 
 それでも、鎌田の才能を信じていた牛島は最後にダメ元で強化部長に掛け合う。

「強化部長を連れて東山高のグラウンドに行ったんです。それも東福岡戦だったんだと思うのですが、同じ日にトップがガンバ大阪と試合をするので強化部長も関西に来ると。なので、一緒に見に行きましょうと誘いました」
 
 ラストチャンスとなった一戦で鎌田は見事なプレーを見せると、牛島は強化部長にこう言った。

「この選手を取らないともったいないですよ」
 
 現場サイドからゴーサインは出ていなかったが、強化部長から許可を得て鎌田の獲得が決定。加入のリリースが出たのは、秋も深まった11月17日だった。
 
 牛島が正しい判断を下したのは即座に証明される。

 鎌田は1年目からトップ下で躍動し、鳥栖の攻撃陣を牽引。2年目に入る頃にはクラブで確かな地位を築き、16年のリオ五輪出場は叶わなかったが、世代別代表に招集されるほどに成長を遂げた。そして、昨夏にドイツのフランクフルトへ移籍し、今夏からはベルギーのシント=トロイデンでプレーをする。
 
 牛島にとって、鎌田との出会いはスカウトを務めるうえで確かな自信になった。それまでは自身の目に確証を持てなかったが、周りに厳しい意見を言われても己の目を信じれるようになったという。
 
「俗に言う性格が変わっているよねとか、あの子は人と違うという選手がいても気にしなくなりました」(牛島)
 
 鳥栖時代の経験は何事にも変え難い。湘南で新たな才能を発掘する作業に勤しむ敏腕スカウトにとって、鎌田との出会いはひとつのターニングポイントだった。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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