J初ハットで得点王も視野!名古屋の元セレソンFWジョーが"ついに"目覚めたワケ

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2018年08月08日

ジョーの特長を周囲が活かそうとする体制ができたのもプラスに働いている

【警告】名古屋=宮原(69分) G大阪=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】ジョー(名古屋)

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 後半になるとまずは追いつくためにとチームがシンプルにジョーのパワーを使いだしたことで、彼自身も勢いに乗った。「だいぶ自分の持っている“質”を味方が理解してきたと感じます。それを利用しようとするプレーが増えてきました」。61分のPKは和泉竜司のパスに走りこんだ際にファウルを受けて得たもので、その5分前にはガブリエル・シャビエルのフィードを頭で狙っている。
 
 先制直後の決定機は枠を外してしまったが、前田直輝のニアへのマイナスクロスに合わせたポジショニングの良さはストライカーの嗅覚を感じた。77分にはやはり前田からのクロスをDFの上から頭で合わせ、完全に制空権を確保。そして79分に2得点目を決めるわけだが、和泉のスルーパスを受けた前田の仕掛けに合わせ、ゴール前でフリーになっていたことが驚きだ。「2点目? ああ、確かに美しかったよね」。3得点のうち、形として最も質が高かったのは、間違いなくこの2点目だ。
 
 そして得点としての価値が最も高いのが、当然のごとく3得点目だ。2-2に追いついて5分後、試合終了間際の84分という時間帯も素晴らしく、この時にはもはやG大阪にジョーを止める術はなくなっていた。
 
 前半は粘り強く対応していたファビオと三浦弦太だったが、常にフルパワーでの対応を求められれば疲弊は免れない。小林裕紀の放り込みに対し、ジョーには三浦とサイドバックの米倉恒貴がふたりで競っていたが、これにジョーは競り勝ち、こぼれ球もファビオがG・シャビエル相手にクリアできず、最後はジョーに右足で叩き込まれた。一連のプレーの破壊力はまさに猛威。怪物の目覚めを印象づけるような、荒々しさに満ちていた。
 
 チームに開幕2節以来の連勝をもたらした背番号7の大立ち回りには、チームメイトも「ジョーに助けられました」(中谷)と最敬礼。これで得点を一気にふた桁に乗せたジョーは得点ランク2位タイに浮上し、首位のパトリック(15得点)を十分に視野に捉えてもいる。本人は「みんなの貢献があって勝てた試合です」と謙虚な姿勢を崩さなかったが、「自分はFWだから、得点するのが役割です。それを全うできた」と自負心もチラリ。得点源として期待されたワールドクラスの復調は、名古屋の残留へ向けた力強い追い風になってくれそうだ。
 
取材・文:今井雄一朗(スポーツライター)
 
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