「”代表ユニホームを着る”以上の意義を考えるべき」と独メディア
一方で、エジルに対する批判的な意見も根強い。
ドイツ全国紙の『Bild』は、「エジルとその仲間ギュンドアンは、トルコの最高責任者と笑顔で会いながらも、ドイツ代表としてプレーする。ドイツとトルコ双方の価値観に反した行ないをしている」と批判した。
さらにバイエルンのウリ・ヘーネス会長は、「騒動が終わったことをうれしく思う。エジルはここ数年、ひどいプレーばっかりだったろう。活躍していたのは14年のW杯前じゃないか」と一蹴している。
国内外で賛否が渦巻く混沌とした状況のなか、ドイツ紙『Die Welt』は、ドイツ代表のユニホームを着用することは「移民という背景を持つ若者のためのロールモデルだ」と提言している。
「ドイツは、若者の将来への期待を明確にするべきだ。文化を行き来するすべての選手が実現できるかどうかを、決定しなければならない。ドイツのパスポートで他国のジャージを着用する人々を受け入れているのだから、責任があるだろう」と言及した。
エジルの発信に端を発した今回の騒動。今後のヨアヒム・レーブ代表監督の発言やドイツ・サッカー連盟(DFB)の対応にも注目が集まりそうだ。