【総体】高速の両翼と多彩な切り札。市立船橋が10度目の頂点目指す!!

カテゴリ:高校・ユース・その他

平野貴也

2018年06月20日

2年ぶりにインターハイを制する可能性は十分。カギを握るのは…

途中出場で2アシストを記録した井上(10番)。高校サッカー界でも指折りの技巧派アタッカーだ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 日体大柏戦では、攻撃の特長である「高速Wサイドバック」と「豊富な交代カード」が見られた。右SBにU-17日本代表の畑大雅(2年)、左SBに松尾勇佑(3年)を配置。両者とも加速だけで観衆を沸かせられるスピードの持ち主だ。

 昨季アタッカーを務めていた松尾は、ライン際から入り込んでシュートまで持ち込む力を発揮。2年生の畑は、GK田中悠也(3年)が飛ばしたロングキックに追いついてクロスという”超速攻”を披露した。すでに威力十分だが、畑は「カットインやアーリークロスも身につけたい」とバリエーション増に意欲を示している。
 
 ビルドアップからサイドへの展開、サイドチェンジで両者が加速して敵陣に押し込む攻撃は強力。全国大会でも目玉となる。ただし、最も求めているのは優位性ではなく勝利だ。昨季の高校総体は、全国大会の準決勝で優位に立ちながらも、PK戦で敗退。朝岡監督は「昨年は、準決勝で不甲斐ない戦いをした。試合に出ていたメンバーが多く残っている。自分を乗り越えないといけない」と刺激を入れており、主将の岡井駿典(3年)は「勝負所で点を決めて勝ち切ることが課題。絶対に超えないと、自分たちは強くなれない」と話した。
 
 課題の解決策となりそうなのが、豊富な交代カードだ。準々決勝の千葉明徳戦は、延長戦に投入されたFW西堂久俊(3年)がハットトリック。準決勝も途中出場の2年生MF鈴木唯人がゴールを奪った。
 
 岡井は「後半で前の選手を入れ替えて流れを変えられるので(準決勝の前半が無得点でも)慌てずにできた」と、攻撃陣の層の厚さに信頼を寄せる。一昨年の高校総体でブレイクしたMF郡司篤也(3年)が負傷離脱中で回復が間に合わないのは残念だが、前線は定位置争いから日替わりヒーローが出て来そうな雰囲気が漂っている。朝岡監督は「まだベストバランスとは言い切れない。2トップにするプランもあり、オプションはある」と、豊富なカードを生かした変化に自信を示した。
 
 ユース年代最高峰の高円宮杯U-18プレミアリーグEASTでも4位につけており、強いのは間違いない。過去最多9回のインターハイ優勝を誇る市立船橋が狙うのは、もちろん頂点だ。

取材・文●平野貴也(フリーライター)
【関連記事】
【総体】昨冬の王者・前橋育英が僅か2分で3発!前線のカルテットの破壊力がハンパない!
【総体】小川航基のような頼れる存在へ――。桐光学園の2年生10番が全国舞台での活躍を宣言!
【総体・出場校一覧】熊本で代表が決定!檜舞台に挑むのはU-18代表のふたりを擁する…
福島の有力校にJ入りも狙える逸材登場!勇猛果敢に仕掛けるレフティがブレイク間近
【総体予選】愛知予選は劇的決着!残り5分で刈谷が起こした奇跡

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ