天皇杯テゲバジャーロ戦で交代を告げられた柿谷はいつも以上に深々と頭を下げた
一方、G大阪も苦しんでいた。開幕から6試合連続未勝利(1分5敗)と低迷し、かつてC大阪を率いたレヴィー・クルピ監督は戦力の不足に頭を悩ませていた。3月に入ってMFマテウスを獲得し中盤はやや持ち直したものの、まだ足りない。今季、15節を終えてチームの総得点は「14」。平均で1試合・1得点以下を表す数字はJ1ワースト3位タイで、降格圏の16位に沈む要因となっている。その半数の7得点を挙げているFWファン・ウィジョへの依存度は高く、水面下で攻撃陣の補強に乗り出していた。そこで再びリストの上位に上がってきたのが柿谷だった。
4歳からC大阪の育成組織で育ってきた柿谷にとって、G大阪はずっとライバル視してきたクラブ。周りの目も含めて移籍のハードルは高いものの、指揮を執るレヴィー・クルピ監督は特別な存在だ。度重なる遅刻を理由に徳島ヴォルティスへと放出され、C大阪で再会し、FWとしての才能を見出され日本代表に育て上げてくれた。今年4月の大阪ダービーの前には「何よりレヴィーとやるのが楽しみ。(同監督が)いた時とは違う形というか、真逆のセレッソやからびっくりするかもしれへんけど、維持してできているところを見せられたら」と話していた。
4歳からC大阪の育成組織で育ってきた柿谷にとって、G大阪はずっとライバル視してきたクラブ。周りの目も含めて移籍のハードルは高いものの、指揮を執るレヴィー・クルピ監督は特別な存在だ。度重なる遅刻を理由に徳島ヴォルティスへと放出され、C大阪で再会し、FWとしての才能を見出され日本代表に育て上げてくれた。今年4月の大阪ダービーの前には「何よりレヴィーとやるのが楽しみ。(同監督が)いた時とは違う形というか、真逆のセレッソやからびっくりするかもしれへんけど、維持してできているところを見せられたら」と話していた。
6月6日の天皇杯2回戦テゲバジャーロ宮崎戦。81分に途中交代を告げられた柿谷は、歓声を送るサポーターに拍手を送り、いつも以上に深々と頭を下げてベンチへと退いた。あれは別れの挨拶だったのか……。現時点では、G大阪へ完全移籍する可能性は高まっている。