“悪魔の左足”はいまだ沈黙… ティーラトンは神戸で本物の助っ人となれるか?

カテゴリ:Jリーグ

佐々木裕介

2018年06月11日

ティーラトンは提携国選手のため外国籍枠には当てはまらない

ルヴァンカップは敗退したが、リーグ戦での活躍に期待が懸かる。写真:佐々木裕介

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 公式戦14試合に出場し、得点はゼロ。シュートも開幕戦でのFK1本のみというのが彼の公式記録である。左サイドバックを主戦場とする彼に、素晴らしいキックを持つばかりに得点を期待するのは少し酷だという思いはある。またFKキッカーの序列、今までとは異なり求められる守備意識などの事情はあるにせよ、この数字ではやっぱり助っ人としてかすんでしまう。

 イニエスタの移籍を発端に、外国人枠撤廃を協議し始めたというJリーグ。ティーラトンはリーグ提携国選手であるため、いわゆる外国籍選手には当てはまらない。しかし外国人枠を使わないからローカル選手と同じで良い訳がないのだ。助っ人選手、代表選手として、またタイサッカーの看板を背負った選手のひとりとして、もっと存在感を見せ付けなければならない使命が彼にはある。
 
 中国戦への代表招集レターは届いていたようだが、悲願の初タイトルへ向けてチームの力になりたいと神戸に残ったと彼は言う。気持ちは分かった、次は結果だ。ウム(ティーラトンのタイでのニックネーム)、私は知っている、あなたならもっとできるはずだと。

 シーズン開幕から3か月が過ぎたいま、彼に通信簿を付けるとするならば、100点満点で55点を付けたい。敢えて厳しく、そして今後の活躍に期待を込めて。

取材・文●佐々木裕介(フリーライター)
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