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西野ジャパンの年齢分布は本当に歪なのか? 過去5大会との比較で浮かび上がった事実は…

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2018年06月01日

ブラジル大会では、北京世代の実力が図抜けていた

本田(写真)や長友ら北京世代が軸になったブラジル大会は、結果がついてこなかった。(C)SOCCER DIGEST

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 しかも30歳以上の3名の選手は全員GKでフィールドプレイヤーはひとりもいなかった。日韓大会の中山雅史のような存在がいれば、違った結果が生まれたかもしれないが、ジーコはあえて選択をしなかった。このようにドイツ大会のチームは26~29歳の選手層が突出しており、かなり歪だったわけだが、これは2002年日韓大会の流れを受けてのメンバー編成だったと言える。
 
 2002年の日韓大会のチームも年齢分布を見ると、かなり歪だった。
 
 22歳~25歳の選手が17名もおり、非常に若いチームだった。しかも、この年代からレギュラーが11名全員選ばれている。この時の選手の多くが、そのままドイツ大会にスライドしたのだ。30歳以上は秋田豊と中山の2名だけで、彼らはチームのサポートとして入った選手。一番中心になるべき26~29歳の選手は森島寛晃、服部年宏、川口、森岡隆三の4名だけ。このチームの中軸となった22~25歳の選手たちはナイジェリア・ワールドユース(現・U-20ワールドカップ)で準優勝した選手たちで若いながら国際経験もふてぶてしさもあり、非常に頼もしいチームだった。期待も大きく、ベスト16に進出し、日本中を沸かせた。
 
 南アフリカ大会のチーム編成と今回のロシア大会のチーム編成が年齢分布上、良く似ているわけだが、20代の層だけではなく30歳以上の選手も南アフリカが7名、ロシアが8名とほぼ同じだ。ただ、その年代でのレギュラーの数がまったく異なる。南アフリカ大会では7名中、中澤と遠藤だけ。ロシア大会のチームは川島、長谷部、本田、長友、槙野の8名中5名になり、30代の選手としては過去最高だ。日韓大会の時とは対照的で、30代の「おじさん」世代がチームを引っ張ることになる。
 
 ブラジル大会のチームも26歳以上の選手数は南アフリカ大会やロシア大会のチームに近い。だが、22~25歳の選手が10名入り、全体の43%を占めるなど若い選手が非常に多かった。清武弘嗣、齋藤学らロンドン世代の選手たちが大量にメンバー入りした影響だが、レギュラーとして試合に出場したのは大迫、山口、香川、吉田の4名だけ。当時は本田、長友、岡崎たち北京世代の実力が図抜けており、ザッケローニ監督の信頼も絶大だった。それゆえロンドン世代の選手はチャンスがほとんどなく、日韓大会の時とは異なり、この世代でレギュラーになれる選手は少数になってしまった。
 
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