クラブ史上最年少でトップデビュー!新潟U-18が誇る”越後のファンタジスタ”とは何者か

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2018年05月23日

「感覚を大事にしながら、プロでの基準を落とさないでやりたい」(本間)

攻撃の起点として躍動した本間(10番)は随所に光プレーを見せ、チームの勝利に大きく貢献した。写真:安藤隆人

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 2年生の時から2種登録され、昨年5月31日のルヴァンカップ・ヴィッセル神戸戦に途中出場を果たしてクラブ史上最年少となるトップチームデビューを飾った。今年は同大会で4試合に途中出場。クラブ首脳陣からも期待が高い本間は、その期待に応えようと責任と自覚を持ってユースの試合に向かっている。
 
「例えば、ワンツーをして突破しようとしてもパスが出て来ないシーンもあるのですが、そこで『出て来ないから』と合わせてしまってもいけない。常に高い意識を持って感覚を大事にしながら、プロでの基準を落とさないでやりたい」
 
 こうした意識の変化を、彼が1年時にプレミアリーグで試合に出し続けた入江徹監督(※2014年~2016年までU-18を指揮し、昨年はU-15監督を率いて、今年からU-18監督に復帰)も厳しさを見せながらも、頼もしさを感じていた。
 
「今年は彼を中心にやってくれている。自分ひとりで打開できる力に加えて、周りを使う術も身につけて来た。まだまだメンタル面は幼くて、自分がうまくいかないとイライラしてしまうので、そこを自分でコントロールできるかは課題です。でも、1年生の時は僕も『どんどん行け』と言っていましたが、今年はそれプラス、周りを上手く使えるようになったことが彼の成長だと思います。パスかドリブルか局面で常に駆け引きをしながら、アクションができるのは相手にとっても対応しにくくなります。それはトップでの経験も大きいと思います」
 
 時間を作り出すだけでなく、時間の使い方・活かし方も身につけて来た本間は、試合前、トップチームのゲームを少しだけ観た。そこで沸き起こったのは、「あの舞台に立ちたい」という純粋な気持ちだ。
 
「素直に『あそこでやりたい』と改めて思った。でも、ルヴァンカップに出られたからと言って、リーグに出られるわけではないので、まずはユースでしっかりとコンスタントに結果を出して上に行けるように頑張りたいです。今日の試合もトップと比べると少なかったですが、観客の人が残って応援してくれていたので、凄くモチベーションが上がりました。観客が見ていて、僕のプレーでワクワクしてくれるようなプレーをしていきたいと思います」
 
 1年時から大きな期待を集めている小さな『越後のファンタジスタ』は新たな決意を持って、高校ラストイヤーに臨んでいる。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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