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対照的だった宇賀神と大島の守備対応、アフリカ勢相手に求められるのは”デュエル”より”ミス待ち”か

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2018年03月25日

マリ戦のパフォーマンスは落第だが、経験はかなり得られた

宇賀神にとって今回の代表デビュー戦は苦い思い出として刻まれたことだろう。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 前半の序盤、宇賀神がサイドでキープしたボールを失ったとき、あっ、ヤバいな、と感じた。あの球際の深さ。タックルの深さ。身体を入れていれば大丈夫、という感覚がアフリカ勢には通じない。爆発的な一歩で、構わず突っ込み、足と身体をねじ込んでくるからだ。そのワンプレーは、宇賀神がアフリカ勢に対し、準備が足りていないことを印象付けてしまった。
 
 そして19分に後ろから足を出すも、懐の深い相手のキープ力の前に、ボールに触れず、相手の足を蹴ってイエローカード。さらに42分には、先に触れると思ったボールに足を出すも、そこにグンッと入ってきた相手を蹴る格好になり、PKを献上。このようなイーブンボールも、彼らは迷いなく飛び込んでくる。結果、足先で行った宇賀神がファウルを犯すことになった。宇賀神にとっては踏んだり蹴ったり? いや、蹴ったり蹴ったりな試合だった。
 
 大迫勇也へのダイレクトなボール、あるいは際どいクロスでは、宇賀神も良いパフォーマンスを見せたが、本人が一番自信を持っているであろう球際の強さで、逆に経験の無さを露呈したのは、ショックが大きいかもしれない。
 
 ポジションが違うので一概には言えないが、大島僚太は無理に強く行かず、粘り強く相手のコントロールミスを狙い、アフリカ勢に対して賢く守れていた。長谷部誠がかわされたシーンでも、無茶に突っ込まず、スペースを空けず、間合いを保って守備のスピードをコントロールしている。
 
 昌子源が、強さよりスピードを生かし、間合いを測ってボールを奪っていたのも印象的だ。本番では何段階も強烈なセネガルが相手なので、なおさらこのような駆け引きは重要になる。
 
 このような慎重なミス待ちの守備は、デュエル、デュエルと、強さばかりを強調するよりも、むしろ日本の選手が本来得意とする方法かもしれない。マリに対してこれほど球際で上回られた以上、セネガルを相手に、高い位置から球際で突っ込みすぎるのはリスクが大きい。うまく前ではまり、インターセプトを狙えるケースは別だが、基本的には守備ブロックも球際も、慎重に、コンパクトさを保ち、ミス待ちで粘り強くやらなければならない。
 
 この試合の日本代表のパフォーマンスは落第だが、経験はかなり得られた。できないことがクリアになった。5月30日に行われる対アフリカ勢の追試、ガーナ戦にその成果を見たい。

取材・文●清水英斗(サッカーライター)

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