年商220億円超で新規上場! 元Jリーガー社長が見据える「サクセスストーリーのその先」

カテゴリ:特集

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年03月23日

「ガンバのユニホームを来ていこうと決めてました(笑)」

奢らず、どこまでも謙虚な姿勢を崩さない。これからもセカンドキャリアで成功を掴んだ自負を胸に、広くアスリートの希望の星となっていくはずだ。(C)SOU

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 1年前に話した時も、嵜本は上場に向けて並々ならぬ意欲を示していた。実は3年前からこの日のために着実に準備を進めてきたようで、周りが想像するほど、本人は驚いていないようだ。
 
「ずっと夢を追ってきましたし、今回の上場もあくまで通過点で、さらなる成長に向けたスタートです。元プロのサッカー選手として、将来に思い悩むアスリートに対して、ひとつのメッセージになればいい、いつもそう考えながら過ごしてきました。いまはフリマアプリやネットオークションが普及してきたので、“リユース”への見方も徐々にポジティブになっています。それでも実際は、まだまだ利用したことがない方が多い。それが現状で、今後はさらなるリユースの普及に向けた、弊社サービスの顧客満足度の向上・従業員のモチベーション向上が求められます。あとは上場によって、人員採用の加速と社会的信用の向上を果たせると考えています」

 
 元Jリーガーという肩書はこれからもずっと嵜本に付いて回るだろう。その点については、ひとりの起業家としてどう捉えているのだろうか。
 
「ありがたいですよ。元Jリーガーということで多くのメディアに取り上げていただき、『SOU』の存在をみなさまに知っていただく機会をいただけている。デメリットはなにも感じてないです。ただ、できるだけ早くそういう肩書きではなく、いち経営者として僕自身やSOUに注目していただけるよう、努力していきたい」
 
 それでもやはり気になるのは、ともすれば路頭に迷いがちな引退後のサッカー選手、広く言えばアスリートたちの境遇のようだ。「自分の人生を決めるのは自分自身。いまの立場を手放して、未知の世界へ飛び込むことは、自分の未来を切り開くための前向きな撤退だと思うんです。変化は脅威ではなく、成長の機会。自身が輝ける意思決定をしてほしい」と、力強いエールを贈る。
 
 3月22日、嵜本は晴れて上場企業の社長となった。どん底を味わったあの想いを忘れることなく、これからも謙虚なスタンスで難局に立ち向かっていくのだろう。
 
 東証マザーズでは、新規上場組の恒例儀式がある。取引き開始を告げる鐘を鳴らすのだ。
 
「あの鐘を、仲間たちと共に鳴らせることをとても楽しみにしていました。現状に甘んじることなく、より一層の努力を続け、リユースを通じて世界中のモノの売買をスマートにし、市場の発展や社会貢献にも取り組んでいきたいです。ガンバのユニホームを来ていこうと決めてました(笑)」
 
 男前だ。Jリーガーだった頃より、いまのほうが間違いなく。
 
(文中敬称略)
 
取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWEB編集部)

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