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無敗・仙台の合言葉「立ち位置」を知れば、守備職人・平岡康裕が古巣ファンを驚かせた理由が見えてくる

カテゴリ:Jリーグ

小林健志

2018年03月22日

渡邉晋監督がよく使う言葉「立ち位置」の修正で問題を解決。

仙台を率いて5シーズン目を迎える渡邉監督。4節終了時で、いまだ無敗を継続中だ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 そしてもうひとつの理由を語ったのはボランチのMF奥埜博亮だった。
「最初は自分が意地になってボールを受けようとして、ボランチと後ろのところで、僕が(金)正也さんとWB(永戸)の間でボールを受けることが多かったのですが、そこでボールをもらっても結局ボールを取られたり、バックパスしかなかったりという状態でした。だから、僕がもう一個前の真ん中に立っていることで、正也さんと平岡さんがボールを持ち運べるようになったんです。そこで相手もずれていって、自分がボールを受けなくても他の選手がフリーで受けられる『立ち位置』を取れるようになりました」
 
 実は、前半途中から奥埜は、平岡とDF金正也がドリブルで上がるためのスペースを作っていたのだ。かくして平岡とDF金正也は、センターバックなのにここまで上がるのか?と観客を驚かせ、攻撃で数的優位を作る場面が多くなった。渡邉晋監督がよく使う言葉「立ち位置」の修正で問題を解決することが仙台の選手には染みついている。
 
 さらにこの立ち位置修正には「3トップにボールが入った時のサポートもいませんでした。自分が前にいることで相手のボランチも動けなくなるので、晋伍さんとも話してなるべく真ん中の前にいるようにしました」(奥埜)と相手のボランチを押し下げる効果もあり、主導権を握った仙台は70分にFW阿部拓馬が同点ゴールを奪取。1-1の引き分けに持ち込み、アウェーで勝点1を得ることに成功した。
 
「選手たち自身が気づいて修正できたのは選手が成長している証です。願わくばもっと早く気づいて、我々が前進できる形を作れれば、もう少し清水さんの動きを止めることができていました」と、渡邉監督は選手たちが自分自身でさらに修正する能力を高めることを期待している。
 
 チームに流れを引き寄せた平岡も「失点後は主導権を握りながら惜しいチャンスも何回かあって、追いつけてからも逆転するチャンスがいくつかあったので、追いついた後勝ちきるところが今後の課題です」と勝点3を得ることに貪欲だ。31歳になった今もプレーの幅を広げようと向上心を持ってサッカーに取り組めているからこそ、J1通算250試合という偉業を成し遂げることができた。「立ち位置」を重視する一風変わった仙台の戦術にも深い理解を示し、ベテランDF平岡は今もなお成長を続けている。
 
取材・文●小林健志(フリーライター)
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