フットサルの香りが漂うテクニックで前線の起点に
磐田戦では開始8分で決勝点となるゴールを挙げ、勝利に大きく貢献した。今季の主戦場となっている右サイドの崩しのなかで、宮原和也のクロスの撥ね返りが目の前に転がったのを見逃さず、利き足とは逆の右足で豪快に叩き込んでいる。「右足の練習もしているからね。緊張はしなかったよ」と笑った背番号10は、その後も多くの決定機を演出し、間延びした後半には速攻の担い手として低調に陥ったチームを懸命に引っ張った。
フットサルの香りが漂うテクニックを駆使したボールキープはJ1でも変わらぬクオリティで発揮され、ジョーとはまた別タイプの前線の起点としても機能している。前線からの守備意識を高めている今季はフォアチェックにも精力的で、走行距離が上がっているのは、その要素も多分に影響しているだろう。「J1のほうがプレーはしやすいと思う」という昨季の“予言”は、彼自身の努力とともに現実のものとなっている。
ジョーとは違い小柄なため、今後ハードマークを受けた時の心配もつきまとうが、運動量とスピードはそれを補って余りある成果を期待できる。磐田戦後半にはチームが劣勢に陥る中でも2つの際どいシュートを放ち、90分でチーム最多の4本のシュートを記録している。何から何まで好調というにふさわしい背番号10は、ここからさらにそのクオリティをJ1の舞台に知らしめていくことになりそうだ。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
ジョーとは違い小柄なため、今後ハードマークを受けた時の心配もつきまとうが、運動量とスピードはそれを補って余りある成果を期待できる。磐田戦後半にはチームが劣勢に陥る中でも2つの際どいシュートを放ち、90分でチーム最多の4本のシュートを記録している。何から何まで好調というにふさわしい背番号10は、ここからさらにそのクオリティをJ1の舞台に知らしめていくことになりそうだ。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)