ハリルとピュエルの共通点を語る。
しかしながら、2-1と勝利を収めた昨年11月28日のトッテナム戦後(プレミア14節)の岡崎は、「戦う部分っていうのも結構、監督は求めている。それは意外だった」と、ちょっと驚いた面持ちで指揮官に対する想いをこぼした。
「前の選手には、ドリブルとか個人技を求めているのかなと思っていた。最初はそんな感じでスタートしたじゃないですか? 前線やウインガーに(リャド・)マハレズやグレイとか置いていたし」
「でも、意外に(マーク・)オルブライトンとか、自分もそうですけど、長めに使ってくれる。『守備を最後までやる』というところを大事にしてくれているのかなと思いますね」
また、先発して73分までプレーした今月13日のチェルシー戦(プレミア23節)を振り返った際にも、「監督はドリブルとか一発で狙う(タイプの)選手が好きなのかと、最初は俺も思っていました」と話している。岡崎の中でフランス人指揮官に対する見方は確実に変化し、自信は深まっているようだ。
「ワンタッチとかツータッチで叩いてシュートまで持っていったりするのが、監督的には好きみたい。ゆっくり回すのではなく、『とにかく速く行け』みたいな感じですね。そういうところで言えば、自分も守備のところもそうだし、強くいく場面を見てもらえているのかなと思う」
ピーターボロ戦後のピュエルの表情に加え、ここ最近の使われ方から判断しても、指揮官の岡崎に対する信頼度がアップしているのは間違いない。
イスラム・スリマニやアーメド・ムサといったチーム内にいる他のFW陣が、今冬の移籍市場で売却される可能性があるという情報を踏まえても、31歳のサムライは、チーム内で重要な存在になりつつある。
2015年夏にレスターに加わって以来、岡崎は毎シーズン、まるでジェットコースターのように起伏が激しく、そして険しい道のりを歩かされてきた。
しかし、そのたびに岡崎は不遇の時期を乗り越えてきた。そしてフランス人指揮官に干されるかと思われた今回も、アタッカーの中での序列を着実に上げてきた。
世界屈指のプレミアリーグで激しい競争を繰り返す背番号20の見据える先には、大きな2つの目標がある。1つはリーグ戦で2桁得点を挙げること。そしてもう1つは、今夏のロシア・ワールドカップ出場だ。
昨年10、11月のインターナショナルマッチウイークで日本代表から招集漏れしたためか、岡崎は代表やワールドカップについてあまり多くを語ろうとはせず、代わりに目の前の試合に集中するという内容の言葉を繰り返している。
だがその一方で、レスターの話をする際、日本代表指揮官のヴァイッド・ハリルホジッチ監督を引き合いに出し、次のような言葉を残したこともある。
「ピュエル監督が試合中に怒っているところとか見ても、やっぱり何となく、ハリルさんと似たところがあるように感じますね。性格とかは全然違いますけど、なんかワンプレー、ワンプレーに対するこだわりとか、そういう部分は似てます」
「ハリルさんも速く攻撃するということをすごく言うけど、ピュエル監督もそういうことをよく言いますし」
無関心を装っても代表を意識した言葉を発してしまうのは、『日本を代表するストライカーだ』という自負があるからだろう。
悔しさをバネに大きくなってきた男・岡崎慎司。三十路を過ぎ、ベテランの域に達したとはいえ、本人に成長をやめるつもりは毛頭ない。まずは自身の大願を成就させるため、2月に欧州視察を開始するとされているハリルホジッチ監督の眼前で、その存在感をアピールしたいところだ。
取材・文●松澤浩三
「前の選手には、ドリブルとか個人技を求めているのかなと思っていた。最初はそんな感じでスタートしたじゃないですか? 前線やウインガーに(リャド・)マハレズやグレイとか置いていたし」
「でも、意外に(マーク・)オルブライトンとか、自分もそうですけど、長めに使ってくれる。『守備を最後までやる』というところを大事にしてくれているのかなと思いますね」
また、先発して73分までプレーした今月13日のチェルシー戦(プレミア23節)を振り返った際にも、「監督はドリブルとか一発で狙う(タイプの)選手が好きなのかと、最初は俺も思っていました」と話している。岡崎の中でフランス人指揮官に対する見方は確実に変化し、自信は深まっているようだ。
「ワンタッチとかツータッチで叩いてシュートまで持っていったりするのが、監督的には好きみたい。ゆっくり回すのではなく、『とにかく速く行け』みたいな感じですね。そういうところで言えば、自分も守備のところもそうだし、強くいく場面を見てもらえているのかなと思う」
ピーターボロ戦後のピュエルの表情に加え、ここ最近の使われ方から判断しても、指揮官の岡崎に対する信頼度がアップしているのは間違いない。
イスラム・スリマニやアーメド・ムサといったチーム内にいる他のFW陣が、今冬の移籍市場で売却される可能性があるという情報を踏まえても、31歳のサムライは、チーム内で重要な存在になりつつある。
2015年夏にレスターに加わって以来、岡崎は毎シーズン、まるでジェットコースターのように起伏が激しく、そして険しい道のりを歩かされてきた。
しかし、そのたびに岡崎は不遇の時期を乗り越えてきた。そしてフランス人指揮官に干されるかと思われた今回も、アタッカーの中での序列を着実に上げてきた。
世界屈指のプレミアリーグで激しい競争を繰り返す背番号20の見据える先には、大きな2つの目標がある。1つはリーグ戦で2桁得点を挙げること。そしてもう1つは、今夏のロシア・ワールドカップ出場だ。
昨年10、11月のインターナショナルマッチウイークで日本代表から招集漏れしたためか、岡崎は代表やワールドカップについてあまり多くを語ろうとはせず、代わりに目の前の試合に集中するという内容の言葉を繰り返している。
だがその一方で、レスターの話をする際、日本代表指揮官のヴァイッド・ハリルホジッチ監督を引き合いに出し、次のような言葉を残したこともある。
「ピュエル監督が試合中に怒っているところとか見ても、やっぱり何となく、ハリルさんと似たところがあるように感じますね。性格とかは全然違いますけど、なんかワンプレー、ワンプレーに対するこだわりとか、そういう部分は似てます」
「ハリルさんも速く攻撃するということをすごく言うけど、ピュエル監督もそういうことをよく言いますし」
無関心を装っても代表を意識した言葉を発してしまうのは、『日本を代表するストライカーだ』という自負があるからだろう。
悔しさをバネに大きくなってきた男・岡崎慎司。三十路を過ぎ、ベテランの域に達したとはいえ、本人に成長をやめるつもりは毛頭ない。まずは自身の大願を成就させるため、2月に欧州視察を開始するとされているハリルホジッチ監督の眼前で、その存在感をアピールしたいところだ。
取材・文●松澤浩三