ヨーロッパリーグ決勝で描かれた両チームの残酷なコントラスト

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2014年05月15日

「三度目の正直」で臨んだEL決勝だったが……。

祈りは届かず、ベンフィカはまたも決勝で涙を飲んだ。悔しい連続記録はどこまで続くのか……。 (C) Getty Images

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◇ベンフィカ、52年ぶりの欧州タイトルならず
 
 一方、PK戦の末に涙を飲んだベンフィカだが、この古豪には、「欧州カップの決勝で勝てない」というイメージが昔からつきまとっている。

 これまでチャンピオンズ・カップ(現リーグ)で5回、ヨーロッパリーグ(UEFAカップ)で2回、準優勝に甘んじることを余儀なくされてきたが、今シーズン、また悔恨の記憶がひとつ加わることとなってしまった。
 
 名手エウゼビオらを擁して1960‐61、61‐62シーズンにチャンピオンズ・カップ連覇を果たしたベンフィカだったが、翌シーズンにミラン、その2年後にインテルと、イタリア勢の軍門に下る。そして67‐68シーズンには、悲劇的な飛行機事故から10年目を迎えたマンチェスター・ユナイテッド相手に延長戦へもつれ込む粘りを見せるも、ジョージ・ベストやボビー・チャールトンの技術に抗し切れず1‐4で敗れた。
 
 82-83シーズンにUEFAカップ決勝後にアンデルレヒトの戴冠を間近で見つめた後、チャンピオンズ・カップ決勝の舞台に戻ってきたのは87‐88シーズン。PSVとの対決はスコアレスのままPK戦の突入し、全員成功で迎えた6人目にアントニオ・ヴェローゾ(現ポルトガル代表ミゲル・ヴェローゾの父)が失敗し、またもや涙を飲んだ。さらにその2年後、豪華軍団マルセイユを下して決勝へ進むも、最盛期を迎えていたミランには力及ばず、フランク・ライカールトの決勝ゴールで逃げ切られた。
 
 そして昨シーズンから2年連続でのヨーロッパリーグ決勝戦での敗北……。特に今シーズンは準決勝で、ユベントスから地元で決勝を戦う権利を剥奪して勢いに乗っており、絶対にチャンスをモノにしたかった。
 
「ゴールを奪うチャンスもあったが、運がなかった。サッカーは時にアンフェアな結果をもたらす」とは、GKのヤン・オブラク。好守は報われなかった。
 
 悪夢は繰り返された。チャンピオンズ・カップ(&リーグ)での決勝戦敗退5回は、バイエルンと並んで最多(ただしバイエルンは優勝も5回)、EL(&UEFAカップ)での決勝戦敗退3回は単独での最多だ。さらに後者については、まだベンフィカは優勝トロフィーを掲げたことがない……。
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