対する神戸は、夏のクラブユース選手権こそグループステージ敗退を喫したが、プレミアリーグWESTでは安定した強さで頂点に立った。
とりわけ、最後の8試合は圧巻の強さを披露。11節以降を6勝2分で駆け抜け、他を寄せ付けない力を見せた。そんなチームの武器はリーグ2位タイの42得点を奪った攻撃力だ。群馬から越境してきた巧さと速さを兼備した原尊(2年)と、まるで重戦車のようなドリブルが武器の佐々木大樹(3年)。4-4-2のシステムから変幻自在なアタックを繰り出し、彼らがゴールを積み重ねてきた。
ベンチに控える池田修志(3年)や小田裕太郎(1年)もスピードに長けており、前線の迫力ではFC東京に引けを取らない。一方の最終ラインはU-17日本代表の小林友希(2年)が柱。先のインドワールドカップに参戦した183センチの大型CBを軸に、粘り強い守りで攻撃を後ろから支える。
JユースカップでFC東京に敗れているが、相手の攻撃を上手くかわし、アタッカー陣が好機をものにすることができれば勝機は見えてくる。「プレミアに関しては勝ち切れている。そこは評価出来る」とは野田知監督の言葉。指揮官が春先からの成長ぶりに太鼓判を押すヤングヴィッセルが、日本一になる可能性は十分にある。
どちらが勝っても、初優勝となる今回のチャンピオンシップ。育成に定評がある2チームの対決は13時キックオフだ。
文●松尾祐希(サッカーダイジェストWEB編集部)