【名古屋】J1復帰の鍵を握る男――風間八宏監督も「判断を委ねている」田口泰士の真価

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2017年11月27日

「次に勝たないと意味がない。喜ぶのは今日までです」

[警告]名古屋=G・シャビエル(9分)、ワシントン(64分)、シモビッチ(82分) 千葉=船山(31分)、ラリベイ(62分)、キム・ボムヨン(69分)
[退場]
[MAN OF THE MATCH]シモビッチ(名古屋)

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 最悪の形で失点し、0-1で迎えたハーフタイムには「短い言葉ですけど、必ず追いつけるって話をしていましたし、『同じ過ちを繰り返さないようにしっかり戦おう』とも言いました」と、チームを鼓舞していたという。「俺はキャプテンじゃないほうがいいのかも」と“不適格”を自称するが、なかなかどうして立派なチームリーダーっぷりである。その田口が反撃の狼煙を上げたのだから、チームが乗ったのも当然といえば当然だった。
 
 得点の後、田口はひとしきり雄叫びを上げたあと、ピッチサイドで待っていた楢崎正剛の下へ駆け寄り、喜びを爆発させた。
 
「去年のこともあったから、ナラさんのところに走っていったところはあります」
 
 この日のスタメンで昨季の最終節にも出場していた選手は田口とシモビッチのふたりだけ。最近はサブに回っている楢崎は「本当はピッチで俺が責任を分かち合っておかないといけないから、泰士には申し訳ない気持ちもある」と語る。執念だけではない。あの悲しみを分かち合った選手たちの絆もまた、起死回生の一撃を生んだ大切な要素だったのだ。
 
 歓喜に沸く試合後のスタジアムで、田口はすでに切り替えてもいた。「次に勝たないと意味がないので。喜ぶのは今日までです」。チームはリカバリーを経て1日のオフを挟み、前週と同様に練習を完全非公開にして1週間の準備を進める。昇格まであと1勝である。それを勝ち取る大きな力を生み出すのは、レジェンドナンバーを引き継ぐ生え抜き最年長の仕事に違いない。
 
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
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