稀代のドリブラー、本山雅志をも唸らせた「オノシンジの超絶技巧」

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年11月20日

「ホント、同じ時間を過ごせて幸せだった」

ピッチ内外で共鳴していたふたり。観る者に極上のエンターテインメントを提供してくれた。写真:ヤナガワゴッー!

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 小笠原満男は、先日インタビューした際にこう話していた。「俺らの世代はシンジとモト。あのふたりが図抜けて巧かった。だから、(アジアユースまで)俺が試合に出れなかったのはしょうがない」。波長が合うだけでなく、ポジティブシンキングと底抜けに明るいキャラクターも両者に共通するところ。一緒にいると、居心地の良さを感じていたのかもしれない。
 
 だからこそ、1999年のナイジェリア・ワールドユースでも絶妙なハーモニーを奏でた。小野のパスと本山のドリブルが共鳴することで、U-20日本代表の攻撃を彩り豊かなものにしたのだ。あんなに楽しそうにサッカーをするチームはそうそうないが、小野と本山がいればこそのクオリティーだった。
 
 そして本山は、ユース代表のある練習の日、“名パートナー”の衝撃の技巧を目の当たりにするのだ。
 
「そう言えば一度、シンジが遅れてチームに合流した時があって、『俺は今日練習しないから』って、キーパーたちのとこに行くわけですよ。それで南(雄太)とかとパントキックを競ってやるんだけど、その精度がヤバイ(笑)。バチーンって蹴って、すんごい遠くの狙った通りのとこにビシッと行くんだから。おふざけなんだけど、うへーって感じ。もうそんなことでも、こっちにはどんどん刺激になって入ってくる。ホント、同じ時間を過ごせて幸せだった」
 
 オノシンジは、なにをやってもオノシンジなのである。
 
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

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