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惜敗ではないベルギー戦の0-1。W杯で「良い試合したけど負けた」を繰り返さないためには?

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2017年11月15日

コンビネーションが機能しないのは、頻繁に前線のユニットを変えてきた影響が大きい。

4年前のこの時期、ザッケローニ監督はベースの上にさらに戦術的な上乗せという収穫を得ていた。 (C)SOCCER DIGEST

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 ニュージーランド戦では大迫と武藤嘉紀が良いコンビネーションを見せていた。大迫がサイドに逃げてスペースを空け、武藤が中に入っていく、あるいは近い距離でパスを交換しながら打開していくプレーが見られた。

 ニュージーランドとベルギーでは対戦相手の力の差があるので比較はできないと思われるが、どんなに強い相手でも攻撃できる時間はある。そもそも個の突破力に欠ける日本はコンビネーションで打開していかなければ、相手を崩すことは難しい。縦に早くという意識は浸透しているが、コンビネーションを含めた“術”が整わないのが、ベルギー戦でも見えた日本の現状なのだ。
 
 コンビネーションが機能しないのは頻繁に前線のユニットを変えてきた影響が大きい。それを高めていくのは決して簡単な作業ではない。川崎フロンターレの攻撃サッカーは非常に質が高いが前線のユニット(小林悠、阿部浩之、中村憲剛、家長昭博)が機能するのに半年近くかかっている。クラブチームでさえもそれだけの時間を要しているのだ。
 
 ある程度、攻撃のユニットを固めて連係を高めていくのは、集まる時間が少ない代表では必要なことだ。ザッケローニ前監督もそうして選手間のコンビネーションを磨いていった。その結果、今回と同じワールドカップ7か月前にオランダ、ベルギーと戦い、オランダには2-2のドロー、ベルギーには3-2で勝っている。
 
 しかもオランダ戦では山口蛍をスタメンで起用し、勝負どころで遠藤保仁を投入して点を取りにいくという、のちのワールドカップで戦うスタイルが完成した。ベースの上にさらに戦術的な上乗せという収穫を得ていた。
 
 また、得点のパターンでも多様化を見せた。
 
 オランダ戦の1点目は長谷部誠が高い位置で奪って、そのまま大迫にパスを出し、ダイレクトで決めた。今のハリルの攻撃パターンだ。さらにオランダ戦の本田圭佑のゴール(2点目)は、個々が連動してパスをつなぎ、相手を崩した秀逸なゴールだった。このゴールパターンは、ハリルのサッカーではなかなか実現しにくいだろう。
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