【現地発】レスター再起に必要不可欠と証明された岡崎慎司の「細胞」

カテゴリ:ワールド

山中忍

2017年10月23日

どれだけ監督が代わろうと変わらない事実。それは――。

スウォンジー戦では、68分にピッチを退くまで、攻守両面で身体を張り続けた岡崎。 (C) Getty Images

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 たしかに先制の場面で、マハレズはゴールラインを割るかと思われたパスに追いつき、自らゴールに向かって敵を慌てさせた。だがそれは、岡崎が自陣内から持ち上がってダイアゴナルパスを前線に送っていたからこそ生まれたシーンだ。
 
 勝敗を分けた追加点の場面では、アシストしたマハレズのワンタッチパスが絶妙と称される一方で、岡崎のフィニッシュは「簡単」の一言で片付けられている。
 
 しかし実際には、カウンターが発動してから果敢に敵陣中央へと走り込んだ岡崎が相手DFの気を引いたからこそ、アルジェリア代表MFにアシストをこなすフリースペースと精神的余裕ができたとも言える。
 
 レスターがカウンターを武器にプレミアリーグを制した一昨シーズンから、相手ボール時には4-5-1、反撃に転じると3トップ風になるチームで、献身的に働く日本代表FWが必要不可欠なピースであることは、もはや、どれだけ監督が交代しようとも変わらない事実だ。
 
 今節終了時点でレスターの新監督候補は、マンチェスター・シティでプレミア優勝経験を持つマヌエル・ペレグリーニが最有力と目されている。常に攻めることを好むチリ人監督だが、噂が現実となった場合でも、レスター本来の姿がカウンターのチームであることを忘れてはならない。
 
 そして、守備時には5人目のMFとなってチームを助け、攻撃では裏を狙うヴァーディーと自由に動き回るマフレズをサポートしながら、自らもゴール前へ飛び込むセカンドトップの適任者が、岡崎を除いて他にいないことも頭に入れておいてもらいたい。
 
文:山中忍
 
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
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