名古屋が意識すべき問題点は、脆弱な守備なのか?
2点差からギリギリの勝負まで持ち込んだ町田にとっては、ハイプレスで名古屋を圧倒する時間帯を作り出し、敵陣に早くボールを運んで圧力をかけ続ける展開で一度は同点に持ち込むなど、「ポジティブな材料が多い」(井上裕大)試合となった。
一方、ヒヤヒヤものの勝利を手にした名古屋は、3試合で9失点と失点数の多さが頭の痛い材料のひとつだろう。しかし、名古屋が意識を傾けるべき問題点は果たして、脆弱な守備なのだろうか。敵として対峙した森村がこんなことを言っていた。
「僕たちがボールを持つ時間が長くなってくると、相手がオフェンスの面で少しずつ味方をサポートする部分をサボり始めました。そのおかげでウチのプレッシャーがかかるようになって、相手の前に付けるパスのクオリティも下がり、CB陣もガッっと守備に行くことでこちらがルーズボールを拾える展開にもなったと思います。前半の序盤にできていたことができるようになりましたし、後半は相手の攻撃のクオリティが下がったと思います」
試合後の風間八宏監督の言葉を借りれば、現在の名古屋は「相手より1点でも多く決めれば良いわけで、1-0も4-3も同じ」という志向を持つチームだ。「自分たちでやり方を変えて失点していることが問題」と風間監督が指摘しているように、対戦相手に攻撃のクオリティ低下を言及されていることにこそ、後半の名古屋の問題点が内包されているのではないか。
最終的にG・シャビエルの大活躍の陰に隠れがちだが、4-3で勝利した乱戦は、名古屋の強みと危うさが同居する試合でもあった。
取材・文:郡司 聡(フリーライター)
一方、ヒヤヒヤものの勝利を手にした名古屋は、3試合で9失点と失点数の多さが頭の痛い材料のひとつだろう。しかし、名古屋が意識を傾けるべき問題点は果たして、脆弱な守備なのだろうか。敵として対峙した森村がこんなことを言っていた。
「僕たちがボールを持つ時間が長くなってくると、相手がオフェンスの面で少しずつ味方をサポートする部分をサボり始めました。そのおかげでウチのプレッシャーがかかるようになって、相手の前に付けるパスのクオリティも下がり、CB陣もガッっと守備に行くことでこちらがルーズボールを拾える展開にもなったと思います。前半の序盤にできていたことができるようになりましたし、後半は相手の攻撃のクオリティが下がったと思います」
試合後の風間八宏監督の言葉を借りれば、現在の名古屋は「相手より1点でも多く決めれば良いわけで、1-0も4-3も同じ」という志向を持つチームだ。「自分たちでやり方を変えて失点していることが問題」と風間監督が指摘しているように、対戦相手に攻撃のクオリティ低下を言及されていることにこそ、後半の名古屋の問題点が内包されているのではないか。
最終的にG・シャビエルの大活躍の陰に隠れがちだが、4-3で勝利した乱戦は、名古屋の強みと危うさが同居する試合でもあった。
取材・文:郡司 聡(フリーライター)