【ベガルタ戦記】渡邉晋の『日晋月歩』|20節の鹿島戦から先発の約半数を入れ替えた理由

カテゴリ:連載・コラム

渡邉 晋

2017年08月11日

序盤から積み上げた仙台の「当たり前」を取り戻したい。

中断期間を経て、バランスが守備へと傾いてしまった。今まで積み上げてきたものを取り戻したいし、思い出してほしい。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ゲームは仙台のものではなかったと思う。中断期間に守備を改めて整備したり、戦い方の幅を広げる取り組みをしてきた。
 
 そして中断明けの2試合(19節・柏戦、20節・鹿島戦)では、今までの「強者相手でも自分たちでボールを保持しよう」ではなく、選手たちが「割り切って守ろう」と判断して戦った。
 
 柏戦は1-1、鹿島戦は0-2と結果を残せなかったが、選手の覚悟や自立した判断は尊重したい。
 
 ただ、磐田戦では「自分たちが本当にやりたいことはなんだ」と選手たちに問いかけて臨ませたからこそ、ボールポゼッションをもっと高めたかった。図らずも守りに重心がいってしまったことが悔しかった。
 
 これがシーズン序盤でまだ攻撃の形を構築している最中であるならば仕方ない。ただ、それがある程度は見えてきていた。だからこそ、プラスして「勝ち切るために守備も」と取り組んだわけだが、バランスが少し守備側に傾いてしまった。
 
 意識がディフェンスへと行き過ぎてしまったのは反省点だ。今まで積み上げてきたもの、やれていたことを当たり前のように取り戻したいし、思い出してほしい。
 
 次節の広島戦まで再び中3日。ただ、磐田戦も広島戦もホームで戦うことができる。移動がないため地に足を付けてトレーニングに励めるし、自宅で家族と過ごしてリラックスできるのは大きなアドバンテージだと思う。
 
 試合に向けて、磐田戦翌日の10日はすごく良いトレーニングができた。そういった選手の逞しさを見ると、「まだまだ仙台は上へ行ける」と強く感じられる。相手は森保一監督からヤン・ヨンソン監督へと体制が変わり、布陣が変更され、新しい選手も入っている。
 
 しっかりと分析して、良い準備をし、次こそユアスタ(ユアテックスタジアム仙台)でサポーターに勝利を届けたい。
 
構成●古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
 
※渡邉監督の特別コラムは、J1リーグの毎試合後にお届けします。次回は8月13日に行なわれる22節・広島戦の予定。お楽しみに!
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