【ベガルタ戦記】渡邉晋の『日晋月歩』|思い通りにいかない時の「次の一手」

カテゴリ:連載・コラム

渡邉 晋

2017年08月02日

中断期間前に柔軟性の大切さを感じていた。

中断期間に「戦い方の幅を広げる」ことに取り組んだ。今節の柏戦はトレーニングの成果を試すとともに、締まった試合になったのではないか。(C) J.LEAGUE PHOTOS

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 仙台の渡邉晋監督による現役指揮官コラム「日晋月歩」の第18回。テーマは「戦い方の幅」だ。今季から3-4-2-1に布陣を変更し、ボールポゼッションをしながら意図的に相手守備網を崩す攻撃を志向してきた。
 
 ただ、アタックにフォーカスしたことで「カウンターを食らって失点」というシーンが増加したのも事実。そのジレンマをどうやって解消していくのか。柏戦でのパフォーマンスを含めて、話してもらった。
 
――◆――◆――
 
[J1リーグ19節]仙台 1-1 柏/7月30日(日)/ユアスタ
 
 中断期間は「戦い方の幅を広げる」ことに取り組んできた。理想を追求するだけではなく、勝つために引き出しを増やす。柏戦はトレーニングの成果を試すいい機会であり、締まったゲームになったと思っている。
 
 今季リーグ戦の前半は徹底的に「攻撃」にフォーカスし、それもあって意図的な崩しを上位陣相手にもできるようにはなった。一方でカウンターを食らう、そして失点が増えるというジレンマもあった。
 
 内容的には良くなってきていても、結果的には16節のC大阪戦(2-4)、17節のG大阪戦(2-3)、18節の神戸戦(0-3)と3連敗。考えていたほど勝点を積み上げられておらず、柔軟性の大切さを感じていたところだった。
 
 後半戦に向けて勝利を手にするためにはどうすればいいのか? 自分たちのやりたいことができない時の「次の一手」は? その具体策を落とし込んだ結果として、引いて守るのもひとつの手となったわけだ。
 
 中断期間中、サッカー関係者と食事に行く機会があった。いろいろな話をしたのだが、例えば「世界を相手にした際の日本はまだまだ柔軟性が足りない」という話題が挙がった。いつも「自分たちのサッカー」に固執して、強豪に粉砕されてしまう。
 
 ちょうど自分が考えていたことにピタリとハマった気がした。加えて、撮り溜めていたコンフェデレーションズ・カップの映像を見直したのも、ひとつの後押しだったように思う。
 
 その時のドイツも3バックを敷いていた。ゲームによっては5-4-1のブロックを組んで、引いて守る。世界王者がだ。勝つために割り切ること、戦い方を使い分けること。それが大事なのだと改めて感じ、選手にも「仙台のやり方を変えるわけじゃない」と話したうえで説明をした。
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