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鹿島を支えるふたりのOBコーチ、柳沢敦と羽田憲司のいま。彼らの追求する指導者像とは?【前編】

カテゴリ:Jリーグ

寺野典子

2017年08月09日

「いつか鹿島で仕事がしたいという思いがあった」(羽田)

ディフェンス面を担当する羽田。トレーニングでは自ら考案したメニューを任されることもあるという。写真:田中研治

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 柳沢から遅れること1年、2016年に古巣へ復帰を果たしたのが羽田だった。2000年に市立船橋高から加入、天性の守備センスとリーダーシップが高く評価され、2001年ワールドユース(現U-20ワールドカップ)ではキャプテンを務めている。しかし、2001年夏以降、原因不明の足の痛みと戦い、幾度の手術とリハビリを4年以上も行なうこととなる。
 
 2007年にはセレッソ大阪へ移籍。2009年にJ1昇格を果たし、2010年にはリーグ3位でACL出場権を獲得。香川真司をはじめ多くの選手に慕われるキャプテンだった。そして、2012年に神戸で現役を引退すると、翌2013年からセレッソ大阪で指導者としてのキャリアをスタートさせる。
 
「セレッソでは、スクールから始まり、ユース、トップのコーチと短期間ではあったけれど、いろいろな現場で仕事をさせてもらった。様々な勉強をできているという実感があるなかで、鹿島からのオファーを頂いた。どうするべきか、本当に悩みました。鹿島のトップチームのコーチが自分に務まるのかという風にも思ったし、なによりセレッソを離れて良いのかという葛藤もありました。それでも、鹿島からのオファーはこのチャンスを逃せば、二度とないだろうし、いつか鹿島で仕事がしたいという思いもあったので。送り出してくれたセレッソの方々には今でも強く感謝しています」
 
 現役時代に苦労した羽田は、選手の気持ちをより深く理解できる指導者になるだろうという声もあるが、羽田はそれを否定する。
 
「もちろん僕自身、長く負傷に悩まされたから、同じような立場の選手の気持ちを分かる部分もあるのかもしれないけれど、性格も育った環境も違うんだから、同じ気持ちを持てるわけがない。現役時代の経験がコーチをするうえで、良い影響につながればそれは素晴らしいことだけど、そんなシンプルなものでもないと思うんです」
 
 そして、柳沢も似たような話をした。
「元選手だから、選手の気持ちを理解できるというわけじゃないんです。やっぱり、人それぞれに考え方があるから。僕がこうすべきだと感じても、それを押し付けてもうまくいかない。プロになるくらいなんだから、選手それぞれが強い個性や考え方を持っている。そこを尊重しながら、僕の考え方を伝えていく。どんなふうに伝えれば、選手たちにきちんと届くのか、その難しさをいつも感じているけれど、そこが最も大切なことだから」
 
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