【ベガルタ戦記】渡邉晋の『日晋月歩』|思い通りにいかない時の「次の一手」

カテゴリ:連載・コラム

渡邉 晋

2017年08月02日

このチームの新たな可能性を示せた。

神戸とのプレシーズンマッチでは「どうすれば勝てるか」という部分で選手たちに委ねた部分も多くあった。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 攻撃に重きを置いてきたことで、その針が一気に逆方向に触れる不安はあった。だからこそ、中断期間で徹底的にミーティングを行ない、トレーニングも重ねた。そして、7月22日のプレシーズンマッチ・神戸戦での選手の振る舞いや戦いぶりを見て、それもいくらかは解消したように思う。
 
 実は神戸戦ではミーティングをほとんど行なわずに試合に入った。ゲーム中も、ハーフタイムもほとんど指示を出さず、「この試合に勝つためにどうすべきか」を選手たちに委ねた部分がたくさんあった。
 
 今までのようにボールを握るのか、それともしっかりとブロックを敷いてカウンターを狙うのか。90分間、どのようにゲームをコントロールするのか。押し込める時間帯も十分にあったし、最終的に追い付けたのも(2-2)、自分たちで考えに考えたからだと思う。
 
 引いて守る場面も少なくなかったが、ボール保持率自体はこれまでとそこまで遜色はなかったし、そういう姿を見て、新たなチェレンジにも取り組めるのではという手応えを感じた。
 
 柏戦の前半は重心が後ろに掛かっていたが、「それによってどういう展開になるのか」をきちんと理解していて、「その後に得点をどう奪いに行けばいいか」というのも彼らなりに答を持っていたように感じる。
 
 今までであれば、先に失点して、あのまま0-1で押し切られてしまっていたかもしれない。同点に追い付いてゲームを終われたのは、今まで積み上げたものが新しいチャレンジをしても崩れなかったからだ。
 
 もちろんパーフェクトではない。しかし、それは同時に「まだまだやれる」ということ。そのなかで「仙台はこんな戦い方もできる」というひとつの可能性は示せたと思っている。
 
構成●古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
 
※渡邉監督の特別コラムは、J1リーグの毎試合後にお届けします。次回は8月5日に行なわれる20節・鹿島戦の予定。お楽しみに!
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