エムバペ獲得に「執念」のパリSG…マドリーは「マネーゲーム」に付き合わない?

カテゴリ:移籍情報

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2017年07月12日

パリSG首脳部は、まずは父親を口説き落とす作戦か。

マドリーを率いるジダンは同胞のスーパーレジェンド。エムバペの希望はこの世界王者移籍だと言われている。(C)Getty Images

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 しかし、こうした明らかに不利な状況にあっても、パリSGにエムバペを諦める様子はない。昨夏にクラブを去ったズラタン・イブラヒモビッチに代わる新たなシンボルを欲しているクラブにとって、エムバペはまさに理想のプロフィールの持ち主だからだ。いずれは世界最高の選手になるだけのポテンシャルを秘め、おまけにフランス人、それもパリ近郊で生まれ育ったいわば地元っ子。これだけの条件を備えた選手は、たしかにそうそう出現するものではない。
 
 モナコや本人を説得するのは難しいと考えたのか。パリSG首脳部はつい先日、エムバペの父親であるウィルフリード氏と会談を持った。その席でウナイ・エメリ監督は、ウィルフリード氏に自身が構想しているプロジェクトを提示したという。レギュラーの座を確約し、さらにエムバペが持ち味を十二分に発揮できるよう、これまでの4-3-3システムを2トップの陣形に変えて、エースのエディンソン・カバーニの相棒として起用するというのがそれだ。
 
 たしかに本人が望むマドリーに移籍したとして、即座にレギュラーを獲得するのは難しい。前線にはクリスチアーノ・ロナウド、ガレス・ベイル、カリム・ベンゼマという3人のスーパータレントが君臨しており、他にもイスコ、スペインの未来と言われるマルコ・アセンシオといった若き才能が控えているからだ。
 
 パリSGはさらに、年俸1200万ユーロ(約15億3600万円)を提示する用意があるという。1200万ユーロといえば、キャプテンであり、守備の要でもあるチアゴ・シウバのサラリーと同額で、エースのカバーニよりわずか100万ユーロ少ないだけ。どんなに才能があろうと、弱冠18歳の選手のサラリーとしては破格も破格である。
 
 スペイン・メディアによれば、マドリーにはパリSGが先導する「マネーゲーム」に付き合うつもりはないという。つまり、法外なカネを投じるならご勝手に、というわけだ。これは裏を返せば、「エムバペがパリSGに行くことはない」と確信しているからかもしれない。
 
 はたして、パリSGの執念は実を結ぶのだろうか。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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