カタールは「開催権を剥奪されているべきだった」と米メディア
W杯の開催国変更といえば、86年大会で前例がある。当初の開催国だったコロンビアが財政面や治安などの事情から、82年11月に開催権を返上。FIFAはすぐに代替開催国を募り、手を上げたメキシコ、アメリカ、カナダ、ブラジルから、70年大会を成功させた実績のあるメキシコを選出した。
与えられた準備期間はわずか3年で、しかも大会前年には大地震に見舞われながらも、メキシコは見事にホストカントリーの役割を果たした。しかし、当時とは比べ物にならないほどの規模となった現在のW杯では、メキシコのような例の再現は難しいだろう。
そこで、まず候補に挙がるのが、世界一の大国であるアメリカ。元々、前FIFA会長のジョゼフ・ブラッターは2018年にロシア、22年にアメリカという大国での連続開催を望んでいたが、目論見は破れ、ここからFIFAの旧体制の崩壊が始まっていったと言ってもいい。
欧州のメディアのなかには、すでにFIFAの上層部が代替地探しに動き始め、非公式ながらアメリカに対して開催を打診したと報じているところもある。
経済的にも信頼でき、かつてはサッカー不毛の地といわれながらも、現在は人気、実力ともにその地位を大きく上昇させたアメリカは、開催国として何ら不足はないが、大きな問題がある。彼らの照準はすでに、2026年大会に向けられているということだ。
48か国で行なわれる最初のW杯を、カナダ、メキシコとの共催というかたちで呼び込むことを表明したアメリカ。対抗できる勢力も存在せず、正式に立候補すれば、間違いなく開催権を手にできるだろう。
となれば、次に候補に挙がるのは中国。2008年にオリンピックを開催した実績を持ち、驚異的な経済成長により、サッカー界でも選手やクラブの“爆買い”が世界レベルで注目されているアジアの大国だが、2022年といえば、北京で冬季五輪の開催を控えている……。
前述の『US RODAY』は、カタールW杯について「本来ならば数年前に開催権を剥奪されているべきだった」と記し、「FIFAは貪欲で汚れた決断によって選んだ混乱の開催国とともに、今、身動きが取れない状態にある」と皮肉っている。
カタール、および中東の状況、およびFIFAの動向については、今後も注視していく必要がある。
与えられた準備期間はわずか3年で、しかも大会前年には大地震に見舞われながらも、メキシコは見事にホストカントリーの役割を果たした。しかし、当時とは比べ物にならないほどの規模となった現在のW杯では、メキシコのような例の再現は難しいだろう。
そこで、まず候補に挙がるのが、世界一の大国であるアメリカ。元々、前FIFA会長のジョゼフ・ブラッターは2018年にロシア、22年にアメリカという大国での連続開催を望んでいたが、目論見は破れ、ここからFIFAの旧体制の崩壊が始まっていったと言ってもいい。
欧州のメディアのなかには、すでにFIFAの上層部が代替地探しに動き始め、非公式ながらアメリカに対して開催を打診したと報じているところもある。
経済的にも信頼でき、かつてはサッカー不毛の地といわれながらも、現在は人気、実力ともにその地位を大きく上昇させたアメリカは、開催国として何ら不足はないが、大きな問題がある。彼らの照準はすでに、2026年大会に向けられているということだ。
48か国で行なわれる最初のW杯を、カナダ、メキシコとの共催というかたちで呼び込むことを表明したアメリカ。対抗できる勢力も存在せず、正式に立候補すれば、間違いなく開催権を手にできるだろう。
となれば、次に候補に挙がるのは中国。2008年にオリンピックを開催した実績を持ち、驚異的な経済成長により、サッカー界でも選手やクラブの“爆買い”が世界レベルで注目されているアジアの大国だが、2022年といえば、北京で冬季五輪の開催を控えている……。
前述の『US RODAY』は、カタールW杯について「本来ならば数年前に開催権を剥奪されているべきだった」と記し、「FIFAは貪欲で汚れた決断によって選んだ混乱の開催国とともに、今、身動きが取れない状態にある」と皮肉っている。
カタール、および中東の状況、およびFIFAの動向については、今後も注視していく必要がある。