この試合の前半のように、攻撃に移った際に落ち着きどころがなく、プレッシャーをかけられてボールを簡単に失ってしまう時間帯、あるいは、パスは回せど組み立てでリズムが出ない時におそらく、効果的に働いてくれるだろう。

　ミランで出場機会に恵まれていなかったため、試合勘に不安があるのは否めない。それでも、ある程度は戦えるはずだろうし、イラク戦までの準備期間でコンディションを詰められれば決してやれないことはない。香川の欠場が現実味を帯びてくれば、なおさら本田の起用を考えるべきだし、インサイドハーフでの起用は大いに賛成だ。

　その辺りを、ハリル監督はどう思っているのか。仮に香川の欠場が決定した際、代わりに先発に抜擢されるのは倉田か、あるいは、後半に流れを変えた本田なのか……。次回のイラク戦ではその起用法も注目だ。

　いずれにせよ、今回の親善試合は良いテストになった。シリアもワールドカップ出場へ望みをつないでいるだけに士気は高く、下手に欧州の1.5軍や２軍のチームと対戦するよりは全然良かったと思う。イラク戦は慣れない環境での戦いとなるがが、ぜひトップフォームで臨んでほしい。

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