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【名古屋】"今季最高の前半"が落とし穴――逆転負けの金沢戦で露見した潜在的な問題とは?

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2017年06月03日

次節から上位対決が続く名古屋だけに…。

【警告】名古屋=なし 金沢=中美(53分)、太田(55分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】佐藤洸一(金沢)

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 その後、途中出場の杉本竜士の得点によって同点に追いつきはしたものの、その杉本も「焦っていたところはある。自分の仕掛けにしてもゴールに直結する形ばかりで、相手を焦らすというか、中の人数を増やしてからでも良かった」と、攻め急ぐ流れにしてしまったことを悔やんでいた。そして「カウンターのことを考えてシュートで終わるといってもね」と切り出し、状況判断の難しさについて解説する。
 
「どのタイミングでシュートに行くのかが難しい。慎重に行くからあそこまでボールを持てていると思うし、遠目からのシュートも慎重にいきたくなるものだから。なかなか『シュートで終わりましょう』で済む話でもないと思いますけどね、あの時間帯なら特に。前半開始15分で、シュートで終わりましょうというのは簡単なことです。入っちゃえば1点、だし。

 でもあの時間帯にミドルを打つのも間違いなく大事で、そこに対して100パーセント自信を持っている選手が振り抜けばいい。大事にいっちゃうというのは日本人の特徴でもあるけど、自分はあの時間帯でも振り抜けるような選手になりたいですよ」
 
 この試合に限れば、大事にプレーした結果が後半の5本という少ないシュート数であり、また攻撃の終わりがことごとく相手のカウンターにつながる流れだった。金沢の佐藤は前半から高さで名古屋のセンターバックを圧倒しており、そうなればDFとしては放り込みに対して身体をぶつけに行かざるを得ない。そこを入れ替わられての3失点目は、チームが前半の出来の良さに甘え、潜在的な問題に対処することを忘れていたツケでもある。
 
 ミスは反省すべきで直接の敗因たる要素ではあった。だが、それだけで済ませば名古屋は同じことを繰り返すだろう。それを理解するふたりのリュウジは、決然として語る。
 
「こんな経験をもうしないように、トレーニングをしていくしかないです。まだまだ本気で自分たちが取り組めば、変わっていける。もう1回、全員でしっかり取り組んで、高いレベルを目指していくしかない」(和泉竜司)
 
「チームが勝ってナンボだし、自分が途中から入って勝てれば、自分が何もしてなくても、ピッチのどこかで働いているわけだからいい。でも負けちゃったら元も子もない。そこは良い教訓になればなと思う。これでシーズンが終わるわけでもないから、切り替えていきます」(杉本竜士)
 
 次節から上位対決が続く名古屋だけに、これを教訓とできなければその先には背筋の凍る結果が待っている。19位に敗れての首位陥落を高い授業料だったと思えるようなしたたかさを、次節は表現しなければならない。
 
取材・文:今井雄一朗(フリーライター)
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