【ベガルタ戦記】渡邉晋の『日晋月歩』|アウェーの地で手にした「勝点1」以上の財産

カテゴリ:連載・コラム

渡邉 晋

2017年05月25日

試合の様々な場面での駆け引きをいかに楽しめるか。

選手たちがサッカーを楽しめたアウェーでの戦い。内容は「結果はこれから付いてくる」と思えるものだった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 10節・FC東京戦と11節・大宮戦では、自分たちがやりたいことを数多く表現していたが敗戦。その2試合とこの前半を受けて何を変えなければいけないか。主将の富田に問いかけたら、「最後に決めるか、決められないかです」と。
 
「その結果として2試合を落とした。これだけいいサッカーをできているのだから、最後のクオリティにこだわって後半を戦ってこい」。それだけを選手たちに伝えた。
 
 77分に同点ゴールが決まり(左CKから大岩一貴がヘディングでネットを揺らした)、勝点1を分け合った。勝利できなかったもどかしさもあったが、何より選手たちが楽しめたことは良かったのではないだろうか。
 
「楽しい」という言葉を使うと、捉え方によっては批判的な意見も出るかもしれない。それは重々承知しているが、プロだろうがアマチュアだろうが、サッカーをするうえで、楽しみがないといけないと個人的には感じている。
 
 では、その「楽しみ」とは何か。幼少期の「ボールを蹴る楽しさ」とか、「得点を決める楽しさ」という部分がすべての始まりのはずだ。経験を重ねて、サッカーを知る。そして本質での「楽しさ」を見い出してこそ、プロだと考えている。
 
 私の定義では「駆け引き」が、その要素の一つとして挙げられる。90分の流れのなか、ある局面でのプレー。そこでの駆け引きをいかに楽しめるか。横浜戦では、1試合を通して選手たちがその部分を楽しんでいたと思う。
 
 そのような意識でサッカーに取り組んでいけば、「もっとやろう」、「もっとできる」とポジティブに前に進んで行ける。12節を経て、「結果はこれから付いてくる」と思えた。今まで続けてきたことは決して間違っていない。そう胸を張って言える1日となった。
 
構成●古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
 
※渡邉監督の特別コラムは、J1リーグの毎試合後にお届けします。次回は5月28日に行なわれる13節・新潟戦の予定。お楽しみに!

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