「たくさんの拍手が聞こえてきた時は本当に嬉しかった」。
ゴールから約25メートルの地点。右利きの小野と、左利きの福森がキッカーとして並んだ。するとまず小野が何度か蹴るふりを見せた。
「最初からフクにキックを任せることは決まっていました。キックの精度は高いし、ウチの武器でもある。(何度かキックモーションをとったのか)フクは蹴るまで時間をかかるんでね(笑)。だから『蹴るぞ』と。見せかけです」
そう明かした小野だが、結果的にその甲斐あって、福森の左足のキックが2点目をもたした。浦和の壁の隙間を抜け、GK西川周作の伸ばした左手から遠ざかるように弧を描き、ゴール隅のネットに突き刺さったのだ。
試合は結局2-3で敗れた。ただ札幌にとっては、今後につながる一撃だった。
それでも小野は本音を漏らす。
「もう少し長くピッチに立ちたかったです」
92年のクラブ設立から浦和を見守ってきた記者も、「浦和にとってシンジと言えば、小野伸二。サポーターがこれほど元在籍選手を拍手で歓迎したのは初めて見た」と語っていた。
そんな熱い想いは、この男にもしっかり伝わっていた。久々の埼スタのピッチを踏みしめた小野は、その確かな”感触”を糧に「(札幌のチーム状態は)キャンプから成長し、自信を持ってプレーできている。高いレべルの相手と対戦した時にも力を出せるようにしていこうと思います」と誓っていた。
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
「最初からフクにキックを任せることは決まっていました。キックの精度は高いし、ウチの武器でもある。(何度かキックモーションをとったのか)フクは蹴るまで時間をかかるんでね(笑)。だから『蹴るぞ』と。見せかけです」
そう明かした小野だが、結果的にその甲斐あって、福森の左足のキックが2点目をもたした。浦和の壁の隙間を抜け、GK西川周作の伸ばした左手から遠ざかるように弧を描き、ゴール隅のネットに突き刺さったのだ。
試合は結局2-3で敗れた。ただ札幌にとっては、今後につながる一撃だった。
それでも小野は本音を漏らす。
「もう少し長くピッチに立ちたかったです」
92年のクラブ設立から浦和を見守ってきた記者も、「浦和にとってシンジと言えば、小野伸二。サポーターがこれほど元在籍選手を拍手で歓迎したのは初めて見た」と語っていた。
そんな熱い想いは、この男にもしっかり伝わっていた。久々の埼スタのピッチを踏みしめた小野は、その確かな”感触”を糧に「(札幌のチーム状態は)キャンプから成長し、自信を持ってプレーできている。高いレべルの相手と対戦した時にも力を出せるようにしていこうと思います」と誓っていた。
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)