【札幌】新アンカーとして宮澤裕樹が発揮した数字では表わせない凄み

カテゴリ:Jリーグ

古田土恵介(サッカーダイジェスト)

2017年04月10日

「しっかりと守備ブロックを構築して攻撃に移れた」

FC東京を相手に1-2と逆転勝利を飾った札幌。この戦いを終えて、選手たちはひと回り成長したはずだ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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「しっかりと堅く守ってからカウンターを狙おうというプランだった。先に失点したことで崩れかけはしたが、その後にそこまでバタバタせずに、しっかりと守備ブロックを構築して攻撃に移れた。確かに怪我人は多い。でも、残っている選手でチームコンセプト通りに戦えている。
 
 僕はもっと動きたがり。本当は攻撃でも守備でももっと様々な場所に顔を出したい。でも、あんまり動き回らずに真ん中にいてくれと指示を受けていたので。運動量的には“らしさ”を出せなかったかな、と。
 
 ただ、何本かサイドに散らすこともできたし、ビルドアップも助けられた。難しい時間帯でもうちょっとゲームを落ち着かせられれば良かったですけど……」
 
 スライドして入ったアンカーをこなし切った安堵か。それともホームで今季2勝目を挙げた喜びか。記者に囲まれた宮澤は、ほんの少しの時間だけ微笑を浮かべると、反省も込めながら試合を振り返り、担った役割を解説。同時に、ディフェンス面でも手応えを掴んだことを明かした。
 
「上手く両ウイングバックがパスコースを限定してくれていたので、狙いどころがハッキリとしてボールを奪えていたのはある。本当は周囲と連係を取って、人数を掛けて奪い切るタイプだけど、1対1のシーンでも奪取できた。あれは自分の自信になる」
 
 選手の位置取りなどからプレーを先読みしてカットする。その読みの良さに加えて、飛び出してガツンと身体を当ててマイボールにする。そんなプレーも幾度か見せられた。
 
「球際でもっと力強くなりたい。今日は(深井の代わりに)スライドしたポジションで少し戸惑いながらの面もあったけど、次はより良くなると思う」
 
 言葉には自信が溢れていた。札幌の宮澤裕樹――。今はまだ、J1に昇格したクラブの「10番で主将」というだけ、それが大方の認識なのかもしれない。だが、それ以上の付加価値を求めてしまう。FC東京戦でのプレーには、それだけの眩さがあった。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

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